短絡接地(たんらくせっち)とは
電気設備や送電線の点検・工事を行う際
作業者の安全を確保するために「電線をすべてつなぎ(短絡)、それを大地につなぐ(接地)」処置のこと。

短絡接地を行う主な目的

停電中の電線には以下のような危険が潜んでおり
短絡接地はこれらを防ぐために行われる。

誤通電の防止

別の担当者が誤ってブレーカー遮断器)を投入してしまった際
短絡接地があれば電流が大地へ逃げ、作業者への感電を防ぐとともに
保護装置を動作させて回路を遮断する。

他回線からの誘導電圧

近くに活線(電気が流れている線)がある場合
電磁誘導静電誘導によって、停電させているはずの電線に高い電圧が発生することがある。

残留電荷の放電

高圧ケーブルなどはコンデンサのような性質を持っており
電気を切った後も電荷が残っていることがある。
これをあらかじめ大地に逃がすために用いられることがある。
(放電棒の代わりとして使用)

逆送電の防止

太陽光発電設備や予備発電機などから
予期せぬ電気が送られてくるのを防ぐ。

短絡接地の仕組みと手順

専用の「短絡接地器具(接地フック)」を使用して行う。

手順の鉄則

  1. 検電
    確実に停電しているか検電器で確認する。
  2. 接地側を先に接続
    器具の接地端子を先に大地(接地極)に接続する。
  3. 電線側に接続
    その後、絶縁棒を使って電線にフックを掛ける。

短絡接地を外すときは逆の手順(電線側から外す)で行う。
万が一の感電を防ぐためのルール。

保護接地との違い

項目保護接地(D種接地など)短絡接地(作業用接地)
状態常設(ずっとつけておく)臨時(作業中のみつける)
目的機器の漏電時の感電防止作業中の誤通電・誘導による感電防止
対象機器のケースや外箱電路(電線そのもの)
名無し管理事務所