感電と人体の反応まとめ

感電と人体の関係性の概略

感電は電撃といわれ、人体に電流が流れることによって発生する。
電撃を受けたとき、人体に流れた電流の大きさにより、次のような反応が現れる。

① 電流を感知する程度のもの
② 苦痛を伴うショック
③ 筋肉の硬直
④ 心室細動による死亡等々

感電(電撃)が人体に与える影響は、流れる電流の大きさ、通電経路、そして通電時間によって決まる。
人体は電気を通しやすい性質を持っており、微細な電流でも神経や筋肉に多大な影響を及ぼす。

感電の危険となる原因

感電する場合の直接的な危険の因子は次のように整理できる。
通電電流の大きさ(人体に流れる電流の大きさ)  
→ 大きいほど危険
通電時間(電流が人体に流れる時間)  
→ 長いほど危険
通電経路(電流が人体のどこを流れるか)  
心臓を通ると危険度大
電源の種類(直流か交流か、周波数など)  
電流:交流は直流より生理学的影響が大きい  
周波数:交流40 ~ 150Hz が最も危険性が高い

人体に電撃を受けると、通電した電流の大きさや経路、通電時間、電源の種類に応じて
人体に次のような生理的な影響が現れる。

① 感知(知覚)  
→身体に電流が流れていることを感じる
② 手の固着    
→充電部をつかんだ手が痙攣して動かなくなる
③ けいれん    
→筋肉の痙攣で身体の自由が失われる
④ 呼吸困難・窒息 
→呼吸筋の痙攣で呼吸運動が困難
⑤ 心拍停止    
→心室細動による心停止          
(即死の主要因)
⑥ 呼吸停止    
→電撃後に回復しにくい          
頭からの通電時に発生しやすい
⑦ 意識の喪失   
→強い電撃による失神
⑧ 器質的障害   
→生体の器官・組織の構造的な損傷熱による障害
⑨ 二次災害    
→高所からの転落による共同作業者の巻き添え

電流の大きさと人体の反応表

電流値 (mA)反応の目安状態の説明
1 mA感知電流わずかにピリピリと感じる程度。
5 mA苦痛を感じる電流かなりの痛みを感じるが、まだ自力で手を離すことができる。
10 ~ 20 mA離脱不能電流筋肉が激しく収縮し、自分の意志で物体を放すことができなくなる。
50 mA非常に危険短時間でも失神や激しい筋肉収縮が起こり、生命に危険が及ぶ。
100 mA 以上心室細動心臓が痙攣し、血液を送り出せなくなる。数秒の通電で死に至る可能性が高い。

人体の内部抵抗について

感電時に人体にどれぐらいの電流が流れるかを想定するために
人体内部抵抗への理解が必要となる。
人体の流れる電流の大きさは、オームの法則により印加電圧と電気抵抗(人体抵抗)で決まる。
電撃の危険性は人体に流れた電流の大きさで決まり、人体に加わった電圧が同じであれば
電流経路となった人体抵抗が小さいほど大きな電流が流れることになり
手ー首、手ー胸の電流経路は手ー手に比べて人体抵抗がかなり低いので、感電電流はその分大きくなる。

感電事故に出くわした場合の対処法

二次災害の防止

救助者が直接触れると二次感電するため、まずはブレーカーを落とすか
ディスコン棒などの絶縁体を使って、負傷者を電源から引き離すこと。

救急要請と応急処置

意識がない場合はすぐに119番通報し、必要に応じてAED(自動体外式除細動器)や
心臓マッサージを行う。

    参考資料

    高圧・特別高圧電気取扱特別教育テキスト 第2版 著 日本電気協会 より一部引用

    名無し管理事務所

    Share
    Published by
    名無し管理事務所
    Tags: 感電

    Recent Posts