アークを発生する機器の離隔距離のまとめ

アーク放電の特徴

2つの電極間に高い電圧を印加すると、電極間の気体が絶縁破壊を起こし、持続的に電流が流れる現象
このとき、強い光と高い熱が発生する。

アーク放電は非常に高温になるため、不用意に発生させると火災や感電などの危険を伴う。

  • 低電圧・高電流: 一般的に、グロー放電などの他の放電現象と比較して、低い電圧で大きな電流が流れる。
  • 高輝度・高温度: アークの中心部は数千℃以上の高温になり、非常に明るい光を放つ。
  • 持続的な放電: 一度放電が始まると、比較的低い電圧でも持続する。
  • 熱電子放出: 高温になった陰極から熱電子が放出されることで放電が維持されることが多い。

アークを発生する機器の離隔距離

図:高圧機器の離隔距離図

高圧受電設備(キュービクルや開放形受電設備など)において
開閉器の操作時や避雷器の動作時に発生するアーク(火花や熱風)による火災事故を防止すること
目的として内線規程 3802-3が定められている。

内線規程 3802-3の概要

高圧や特別高圧の開閉器・遮断器・避雷器など、動作時にアークを発する器具
木製の壁や天井などの可燃性物質から一定の離隔距離を保って設置しなければならないと規定されている。

アーク発生機器と周辺物との離隔距離

アークが発生する機器と、異極の電線や接地金属体等との間には
以下の離隔距離が必要となる。

高圧開閉器(LBS)・遮断器・避雷器(LA)など

動作時に火花(アーク)が出るおそれのある機器は
木製の壁や天井などの可燃物から 1 m 以上離すこと。

※間に耐火性の板などを挟んで遮断する場合は、この限りではない
(電技解釈第 23 条)

高圧カットアウトヒューズ(PC)

  • 基本ルール
    ガス放出口の方向にある配線や物から、60 cm 以上離すこと。
  • 追加条件
    放出口から 1 m 以内に器具や配線がある場合は
    適切なサイズ・厚さの耐火絶縁物で遮断すること(内規 3802-3)。

その他の機器(断路器(DS)や一般的な開閉器など)

対象条件必要となる離隔距離
高圧充電部と周囲の物
(※機器を取り付ける柱や壁などの取付材を除く)
全般150 mm 以上
充電部どうしの間隔使用電圧が 3,500 V 以下150 mm 以上
使用電圧が 3,500 V を超える200 mm 以上

充電部どうしの間隔、および周囲の物との離隔距離は上表に従うこと。

※キュービクル式高圧受電設備の内部は対象外。

参考資料

高圧・特別高圧電気取扱特別教育テキスト 第2版 著 日本電気協会 より一部引用

内線規程 3802-3 「アークを生じる器具の施設」 より引用

https://jeea.or.jp/course/contents/11103

公益社団法人日本電気技術者協会
ホーム > 音声付き電気技術解説講座 > 法規 > 電気設備技術基準・解釈の解説〔その3〕電線と高圧・特別高圧機器の施設より引用

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