バッテリーにおける蓄電池電圧と整流器電圧の違いまとめ

蓄電池電圧とは

蓄電池電圧とは、バッテリーそのものが持っている電気の圧力を指す。

  • 定義
    バッテリーのプラス端子とマイナス端子の間の電位差のこと。
    電子をある点から別の点へ押し出す力を表す。

  • 特性
    • 充電状態によって変動する
      完全に充電されたバッテリーは、空のバッテリーよりも高い電圧を示す。
      放電が進むにつれて電圧は徐々に低下する
    • バッテリーの種類によって異なる
      例えば、自動車のバッテリーは通常約12.6Vだが
      基本的に単4電池は約1.5V。
      リチウムイオン電池、鉛蓄電池など、バッテリーの種類によって
      公称電圧(一般的な使用時に得られる電圧の目安)が定められている。
    • 用途
      停電時などに、機器に直流電力を供給するためのエネルギー源として機能する。

整流器電圧について

整流器電圧とは、整流器が出力する直流電圧を指す。

  • 定義
    整流器は、商用電源などから供給される交流(AC)電力を、直流(DC)電力に変換する装置のこと。
    この変換された直流電力の電圧が整流器電圧。
  • 特性
    • 交流入力電圧と整流方式に依存
      整流器の出力電圧は、入力される交流の電圧や、半波整流、全波整流といった整流方式によって異なる。
      平滑コンデンサーを用いることで、より安定した直流出力を得ることができる。
    • バッテリーの充電制御
      整流器は、蓄電池を充電する役割も担っている。
      この際、蓄電池の充電状態や種類に応じて、適切な電圧と電流を供給するように制御される
      (定電圧充電、定電流充電など)
    • 負荷への直接供給
      蓄電池と並行して、または単独で、直流で動作する機器(負荷)へ電力を供給することもある。
    • 変動制御
      整流器によっては、負荷の要求する電圧に合わせて
      出力を調整する機能(負荷電圧補償装置など)を持つものもある。

蓄電池電圧と整流器電圧の主な違いまとめ

まとめ

蓄電池電圧と整流器電圧は、どちらも「電圧」という点では共通しているが
蓄電池電圧が「バッテリー自身が持っている電圧」であるのに対し
整流器電圧は「交流を直流に変換して出力される電圧」という根本的な違いがある。

直流電源装置などでは、整流器が交流から直流を作り出し、その直流でバッテリーを充電したり、
直接負荷に電力を供給したり
する。
この際、バッテリーの充電状態を最適に保ち、機器を安全に動作させるために
整流器はバッテリーの電圧や負荷の状態に合わせて出力電圧を適切に制御している。

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