住宅用太陽光発電システムの基礎知識まとめ

住宅用太陽光発電システムは、自宅の屋根などに設置した太陽光パネル(太陽電池モジュール)を
使って太陽の光エネルギーを直接電気に変換し
家庭内で利用したり電力会社に売電したりするシステム。

システムの仕組みと主要な構成機器

太陽光発電システムは主に以下の機器で構成され、発電から利用・売電までを一連の流れで行う。

【発電から利用までの流れ】

  1. 太陽光パネルが太陽光を受け、直流の電気を発電。
  2. 接続箱で電気を一本にまとめ、パワコンへ送る。
  3. パワコンが直流を交流に変換し、使用可能な電気にする。
  4. 発電した電気は、まず家庭内で消費される(自家消費)。
  5. 使いきれずに余った電気は、売電メーターを通じて電力会社に売却される(売電)。

住宅用太陽光発電システム導入のメリット・デメリット

メリット

  • 電気代の削減と売電収入
    • 発電した電気を家庭内で使用することで
      電力会社から購入する電気の量が減り、電気代が削減できる。
    • 余った電気はFIT制度(固定価格買取制度)などに基づき電力会社に売電でき、副収入が得られる。
  • 災害時の非常用電源
    • 停電時でも、太陽が出ていれば発電した電気を非常用電源として利用できる。
      蓄電池と組み合わせれば夜間も利用可能。
  • 環境への貢献
    • 発電時に二酸化炭素(CO2)を排出しない、クリーンなエネルギーであるため
      地球温暖化対策や脱炭素社会の実現に貢献できる。

デメリット

  • 導入コスト(初期費用)
    • 太陽光パネルやパワコンなどの機器、設置工事費などで
      まとまった初期費用がかかる。ただし、近年は低価格化が進み、補助金制度を利用できる場合もある。
  • 天候による影響
    • 発電量は日照量に左右されるため、天候や季節(梅雨、冬など)によって発電効率が低下する。
      夜間は発電できない。
  • メンテナンス費用
    • 長く安定して稼働させるために
      定期的な点検やパワーコンディショナーなどの機器の交換が必要になり
      維持費用がかかる。
  • 設置条件
    • 屋根の向き(南向きが理想)、大きさ、傾斜、築年数、周囲の
      建物による影の影響など、設置に適さない家もある。

参考資料

関西電気保安協会 電気と保安 2025年9・10月号「でんきなお知らせ」
住宅用太陽光発電システムとの上手な付き合い方より画像引用

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