変圧器は、発電所でつくられた電気を街や建物で使える電圧へと「変圧」する
電力インフラにおいて極めて重要な設備のひとつ。
日常的に目にする電柱の上のバケツのような形をした「柱上変圧器」や
ビルや工場の受電設備(キュービクル)の中に収められているものなど、さまざまな場所で活躍している。
変圧器の呼吸作用とは
「温度変化に伴い、変圧器の内部(タンク内)の空気が膨張・収縮し、外部の空気と入れ替わる現象」のこと。
呼吸作用が起こる要因
負荷の増減や日夜の温度差によって、変圧器は毎日「呼吸」を繰り返している。
油入変圧器にとっては呼吸作用は劣化の引き金になる。
以下のようなメカニズムが起こる。
悪循環のメカニズム
外部の湿気(水分)や酸素を吸い込む
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絶縁油が「酸化」する
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不溶性の不純物「スラッジ(油泥)」が発生
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スラッジがコイル(巻線)や油道(油の通り道)に付着・沈殿
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油の循環が悪くなり、冷却効果が著しく低下
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さらに熱がこもりやすくなり、劣化が加速度的に進む(熱的劣化のループ)
スラッジについての説明
スラッジとは、油が酸化した結果生まれるネバネバした泥状の不純物のこと。
スラッジが巻線に付着すると、まるで分厚い毛布を被せたようになり、熱が外に逃げなくなる。
また、熱を逃がすための「油道」を詰まらせてしまうため、局所的な過熱の原因となり
最終的には絶縁破壊を引き起こす危険性を高める。
変圧器に呼吸をさせたままだと数年で油がダメになってしまうため
実際の高圧電気設備(キュービクルなど)では、以下のような対策が取られている。
吸湿呼吸器(ブリーザー)の設置
油入変圧器の側面には、透明なボトルに入った「吸湿呼吸器」が取り付けられていることがある。
中にはシリカゲル(乾燥剤)が入っており、変圧器が息を吸い込む際に
外気の水分をこのシリカゲルでキャッチして、乾燥した空気だけをタンク内に送り込む役割を持っている。
保守のポイント
シリカゲルは水分を吸うと、一般的に「青色」から「赤色(ピンク)」に変色する。
全体の合格ライン(概ね2/3以上が変色したら交換など)を超えたら
定期点検時にシリカゲルを交換する必要がある。
※交換の判断はメーカーの取説を参照すること
コンサベータの設置
容量の大きな変圧器では、本体タンクの上に「コンサベータ」と呼ばれる小さな樽のような補助タンクを載せる。
本体の油面が直接外気に触れないようにしてコンサベータの内部でだけ空気と接触させる
(または内部に隔膜ゴムを入れて完全に空気と遮断する)ことで油の酸化を防ぐ。
不活性窒素ガスの封入
完全に密閉し、上部スペースに空気ではなく「窒素ガス」を封入して
酸素や水分との接触を100%シャットアウトするタイプの変圧器(窒素密封型)もある。
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研工社エアーブリーザー より画像引用
https://fujikuracomposites.jp/fjk/satellite/lifesave/material/detail03.html
FUJIKURA COMPOSITE HOME > 事業部紹介 > 加工品 > 産業資材 > コンサベータ より一部引用