電気関係報告規則第3条に該当する電気事故が発生した場合、報告義務が生じる。
報告が必要となる主な電気事故は、大きく分けて以下の4種類となる。
① 波及事故
自家用電気工作物の破損や誤操作などにより
電力会社(電気事業者)に供給支障を発生させた事故。
実務で最も恐れられている事故の一つだが、報告には以下の判断基準がある。
② 感電死傷事故
自家用電気工作物が設置されている事業場内において
電気工作物による感電や、設備の破損・誤操作等により人が死傷した事故。
③ 電気火災事故
事業場内において、設備や配線等の電気工作物に
漏電や短絡などの電気的異常が発生し、火災となった事故。
④ 主要電気工作物破損事故
主要電気工作物の損傷等が原因で
その運転を停止しなければならなくなった事故。
報告の期限:「24時間以内の速報」と「30日以内の詳報」
事故が発生した場合、報告期限は法令で厳格に定められている。
事故速報(第1報)
事故の発生を知った時から24時間以内に
可能な限り速やかに電話・メール・FAX等で所轄の産業保安監督部へ連絡する。
事故詳報
事故の発生を知った日から起算して30日以内に
法令の様式(第13)に従って詳細な報告書を提出しなければならない。
詳報作成支援システムと法改正の動向
近年、報告業務の負担軽減とデータ一元化のため
NITE(製品評価技術基盤機構)が提供する「詳報作成支援システム」を利用した
WEB上での詳報提出が原則となってきている。
近年の法改正(2023年〜2025年)により
蓄電池設備(蓄電所)の事故報告に関する基準が追加・厳格化されている。
例えば、「出力10万kW以上の蓄電所に係る7日間以上の放電支障事故」が報告対象として明記されるなど
再生可能エネルギーの普及に伴うルールの変化が激しくなっている。
https://www.safety-kanto.meti.go.jp/electric/e_seminar2025.html
令和7年度電気主任技術者セミナー実施概要 より一部引用
関係法令
e-Gov法令検索:電気関係報告規則(昭和40年通商産業省令第54号)第3条・第4条e-Gov法令検索:電気事業法(昭和39年法律第170号)第106条
公的機関・ガイドライン
経済産業省 産業保安グループ:電力安全「電気事故の報告について」各産業保安監督部(電力安全課):『自家用電気工作物設置者のための電気事故報告の手引き』
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE):「詳報作成支援システム(電気事故詳報のWeb届出)」
消防庁:『火災報告取扱要領』(火災損壊程度「半焼」の定義・判定基準)