電子工学を利用して「力」=「電力」をコントロールすること
=パワーエレクトロニクス
下図のように、初期の半導体は周波数の高い信号や、大きな電流をコントロールすることができなかった。
技術の進歩とともに、高い周波数や大きな電流の制御もできるようになり
パワーエレクトロニクスも発展してきた。
半導体のうち、大きな電流を制御するためのものを「パワー半導体」という。
家庭で使用されるパワーエレクトロニクス
扇風機や掃除機、洗濯機にはモータを制御するときにパワー半導体が利用されている。
エアコンや冷蔵庫など、熱を交換する装置には「熱交換器」というポンプがついていて
そのポンプを動かすモータの制御にもパワー半導体が使われている。
モータだけでなく、蛍光灯のような照明器具にも、インバータ回路の中で利用されている。
電子機器のほとんどには「電源」が必要だが、電子機器によって必要な直流電圧はそれぞれ異なる。
スイッチング電源と呼ばれるパワーエレクトロニクスの技術を利用すれば
目的の直流電圧を得ることができる。
テレビやパソコンなどの電源、スマホやゲーム機などのACアダプタにはスイッチング電源が利用されている。
電気工作物に使用されるパワーエレクトロニクス
パワー半導体は高い電圧や大きな電流にも耐えられるように進歩してきたので
家電製品だけでなく電気工作物等にも応用されている。
太陽光電池の出力は直流のため、交流に変換する必要がある。(下図参照)
そこで、パワー半導体を利用して直流電圧を交流電圧に変換する装置「パワーコンディショナ」が利用されている。
その他、太陽光電池が効率よく動作できるようにしたり、安全に電力を供給するためにも利用されている。
パワー半導体を利用して直流を交流に、交流を直流に変換することができる。(上記参照)
そこで応用されているのが周波数変換所となる。
西日本では 60 Hz、東日本では 50 Hz の電源が利用されているが
その境界ではお互いに電力をやり取りする必要がある。
発電した交流を直流に変換しておけば、欲しい周波数の交流に変換することで
その地域に合った周波数の交流を得ることができる。(下図参照)
例)静岡県の佐久間周波数変換所では 125 kV の直流電圧が利用されている。
新電気2018年11月号「パワーエレクトロニクスその1」より画像引用