バイメタル(bimetal)とは、熱膨張率の異なる2種類の金属板を張り合わせた複合材料のこと
温度変化によってそれぞれの金属の膨張・収縮の度合いが異なるため、全体として湾曲したり、ねじれたりする性質を持つ。
温度変化: バイメタル全体の温度が変化
異なる膨張・収縮: 張り合わされた2種類の金属は、それぞれ固有の熱膨張率を持っている。
熱膨張率の高い金属はより大きく膨張・収縮し、熱膨張率の低い金属は
より小さく膨張・収縮する。
変形: 2つの金属の膨張・収縮量の差によって、バイメタル全体に内部応力が発生する。
この応力を解消するために、バイメタルは湾曲したり、ねじれたりといった変形を起こす。
機械的な動き: この変形が、スイッチのオン・オフ、弁の開閉、指針の移動など、機械的な動きとして利用される。
バイメタルは、用途や必要な特性に応じて様々な種類がある。
メリット
自己作動性: 温度変化を直接機械的な動きに変換するため、外部電源や複雑な制御回路が不要な場合がある。
信頼性: シンプルな構造で、比較的高い信頼性がある。
低コスト: 大量生産に適しており、比較的安価に入手できる。
幅広い用途: 様々な温度範囲や動作特性を持つものが製造可能。
デメリット
応答速度: 温度変化に対する応答速度は、他のセンサーやアクチュエータに比べて遅い場合がある。
精度: 動作温度や変形量には、ある程度のばらつきがある。
繰り返し精度: 長期間の使用や繰り返しの動作によって、特性が変化する可能性がある。
外部環境の影響: 周囲の温度や湿度などの影響を受けることがある。