変圧器における表示とは、端子につける記号や配置の仕方、あるいは三相変圧器の位相の表し方などに
ついて定めたもの。
JEC-2200より引用
JEC-2200 は、変圧器の品質と安全性を確保し、製造者と使用者間の共通認識を持つために重要な役割を果たすための規則。
より小型の変圧器や特殊な用途の変圧器には、JEC 以外の規格(JEC-2201 特殊変圧器など)が適用される場合がある。
三相変圧器の端子記号は、高圧側をUVW(大文字)、低圧側をuvw(小文字)とし
位相の時間的な順序(相順)は、U→V→Wおよびu→v→wとする。
同じ容量で電圧のコイルが複数あるときの端子記号は数字を添えて
低圧側であれば1u1v1w、2u2v2wのように示す。
中性点を引き出すときの端子記号は、高圧側をO(大文字)、低圧側をo(小文字)とする。
三相変圧器の結線は、三角結線(Δ結線)と星形結線(Y結線)が一般的でだが
接地用変圧器などに千鳥結線(ジグザグ結線)が使われることがある。
結線を記す記号は、高圧側に大文字、低圧側に小文字を用いて
三相結線ならばU, V, W形結線ならばY, 単相結線ならばa, xとする。
中性点を外へ引き出すときは、記号Nまたはnを添えて、高圧側はYN-ZN、低圧側はynやdnと表す。
高圧側と低圧側の定格電圧を位相図という。
位相図は、結線を表す1の記号と位相変位時数を組み合わせて位相群記号を使って表示します。
位相変位時数は、図3のように高圧側を基準ベクトルを図示して、中性点から端子へ向かう
2つの低圧ベクトルを時計の針とみなしたとき、高圧側ベクトルを追い越す時数。
代表的な結線と位相群記号、電圧ベクトル図、端子配列を下表に示す。
三相変圧器の高圧側端子は、正面から見て右から順にU、V、Wの順に配置する。
低圧側端子は、向かって左からu、v、wの順に配置して
中性点がある場合はu, v, w, oの順に配置する。
異なる順に配列したいときは、変圧器メーカーへ注文する際などに指定できることがある。