電気主任技術者の工事期間前の計画のまとめ

電気主任技術者の工事期間中の仕事内容

電気主任技術者は、事業用電気工作物の保安監督を行う専門家であり、工場、ビル、発電所、変電所など
様々な場所で電気設備の安全を守る非常に重要な役割を担っている。

仕事内容は多岐にわたるが、その中に工事の監督(点検も含む)業務が存在する。

工事の監督業務:電気設備の設置や改修工事が、関係法令や技術基準に従って
        安全に行われているかを監督する。

電気主任技術者は、新設や増設などの変更工事の際に、施工状況とともに隠ぺい場所や接地極などが電気設備技術基準に適合しているかといった、工事期間中でなければ点検できない部分を重点的に点検する必要がある。

電気主任技術者が行うべき工事計画前の点検ポイント

電気主任技術者は、電気設備が適切に設置されるために工事計画、設計の段階から指示・助言・監督を
することが求められる。

このとき、当該設備が法令や電気設備技術基準(以下、「技術基準」)、電気設備の技術基準の解釈(以下、「解釈」)などの諸規則・規程類に抵触していないかどうかは当然として

  • 合理的な引込場所や受変電設備、配電線の設置場所であること。
  • (引込場所から受電設備まで、または電気使用場所までは最短の距離が望ましい。)
  • 可燃物、爆発物の製造・貯蔵場所から離れていること。
  • ガスや湿気、じんあいなどの影響を受けにくいこと。
  • 災害時に浸水や陥没などの影響がない場所であること。
  • JISやその他の規格に準拠した機器などが使用されること。
  • 負荷や事故に対して、配線や機器の容量が必要十分であること。
  • 機種の選定が適切であること。
  • 配電線などの協調が適切であること。
  • 保守・運用上の安全配慮がなされること。
  • 柵や塀などで立ち入りが防止できること。
  • 点検、作業時に感電や墜落などの危険がない通路および作業範囲が確保されていること。
  • 防災対策、環境保全への配慮がなされること。
  • 電気設備周辺への電磁的影響。電気設備の騒音、振動。非常用予備発電装置などの騒音、振動、ばい煙。工事中の安全の確保に配慮すること。

    なども含めて確認し、必要に応じて指示・助言を行わなければならない。
    そのためには、電気設備の設計図面のほかに
    建築図や敷地図、配置図などの図面類や、配電会社との協議図書類
    (保護協調協議書、短絡容量計算書、受変電電力協議書など)を確認する必要がある。
名無し管理事務所