AOGは、限流ヒューズ付き高圧気中遮断器の一種で
高圧の架空線(電線)に設置されるタイプのPAS(高圧区分開閉器)のこと。
主な特徴は以下の通り。
「開放形」であること
充電部(電気が流れている部分)が外部に露出している構造を指す。
目視による点検が容易で、メンテナンスが比較的簡単に行えるというメリットがある。
一方で、塩害など、外部環境の影響を受けやすいというデメリットもある。
「高圧気中」であること
「地絡保護付」であること(AOGの”G”)
地絡事故が発生した際に、それを検知して自動的に回路を遮断する機能を持っている。
地絡継電器(GR)と組み合わせて使用される。
「限流ヒューズ」を内蔵していること
短絡事故が発生した際にこの限流ヒューズが溶断することで短絡電流を遮断する。
ヒューズが溶断することで、非常に大きな短絡電流が回路に流れ続けるのを抑制し
設備へのダメージを最小限に抑える「限流」効果がある。
ストライカー機構を備えているものが多く、ヒューズが一相だけ溶断しても
三相すべてを同時に開放することで、機器の欠相運転(三相のうち一相だけ電気が供給されない状態)を
防ぐ機能も持つ。