不足周波数継電器(UFR:Under Frequency Relay)は、電力系統の周波数低下を検出し、大規模停電(ブラックアウト)を回避するために非常に重要な役割を果たす保護継電器です。
目的
系統事故時には、周波数が低下してくるので、これを検出して
発電設備を系統から解列し、単独運転を防止する。
特徴
・45.0~60.9Hz の範囲を0.1Hz単位に整定可能。
・0.1~9.9s の範囲を0.1s単位に整定可能。
定格
仕様
性能
入力電圧は内部の抵抗器により降圧され
フィルタ回路で高周波と高調波成分を除去して基本波成分を取り出した後
パルス変換されてマイクロコンピュータで周波数換算し、動作周波数整定値と比較される。
その結果、周波数データが整定値より低ければタイマ処理をおこない
規定時間以上継続すると、出力リレーを動作し動作表示を点灯する。
誘導などの影響による不要動作防止として、電圧低下ロック機能を有している。
また、20V以下では動作をロックする。
●不足周波数整定値 通常の周波数変動より低い値に整定する。
(目安48.5~49.5Hz/58.2~59.4Hz)
●動作時間整定値 瞬時および短時間周波数変動で
不必要動作をしない動作時間整定とする。
(目安 0.5~2秒)
試験回路例
試験時にも継電器を動作させるための制御電源DC24VをS1,S2 に供給する必要がある。
試験方法
・不足周波数動作試験
スイッチを OFF にしておき、POWER1 を定格周波数から徐々に周波数を低下させ
検出表示 LED が動作する時の周波数を読む。
・動作時間測定
POWER1 を定格周波数に調整し、POWER2 を不足周波数設定値より 5Hz 低下させた周波数に調整する。
スイッチを ON し UFR が動作した時のサイクルカウンタの値を読む。
判定基準
●使用する試験機MVF-1
試験準備
本機操作(使用する試験コード・端子)
継電器操作
P1, P2 端子への接続線を外さずに電圧を印加すると
1 次側に高圧が発生し人身事故につながる可能性があるため必ず接続を外すこと。
S1, S2 端子への接続線を外さずに電圧を印加すると
極性が間違った場合継電器や試験器本体の損傷につながる可能性があるので
必ず接続を外すこと。
不足周波数継電器の動作試験
不足周波数継電器の動作時間試験
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/mnu/sgte-704e-1_k2zc-n.pdf?id=840
omron ユーザーズマニュアル K2ZC-N 分散型電源対応系統連系用複合継電器 より引用
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/mnu/spt-con-000_k2zc-k2w_-nt.pdf?id=840
オムロン ユーザーズマニュアル 形K2ZC-K2W□-NA より引用
https://www.musashi-in.co.jp/manual/mvf-1_09.pdf
ムサシインテック MVF-1 電圧・周波数リレーテスター
取扱説明より引用