電験の「法規」科目は、単に法律を暗記するだけではなく
大きく分けて以下の2本立てで構成されている。
法律には明確な上下関係が存在し、ピラミッドのような構造になっており
頂点から下へ行くほど、より詳細で具体的な内容が規定される。
| 法令 | 承認 | 電気法規 | 性質・役割 |
| 法律 | 国会 | ① 電気事業法 ② 電気工事士法 ③ 電気工事業法 ④ 電気用品安全法 | 時代や技術革新に伴う変更が少ない基本的かつ重要な事項を示すもの |
| 政令・施行令 | 内閣 | 電気事業法施行令 | 法による対象などを明確にし、法を補充する |
| 省令・施行規則 | 大臣(経済産業大臣) | ① 電気設備技術基準 ② 電気事業法施行規則 | さらに詳細を示す |
| 告示 | 大臣(経済産業大臣) | — | さらに詳細を示す(補足事項等) |
| 通達・解釈 | 大臣(経済産業大臣) | 電気設備技術基準の解釈 | さらに詳細を示す + 各省庁への通知等 |
※なお、電気関係の主務大臣は「経済産業大臣」となる。
電気事業法
電気事業の規制を行うとともに、電気工作物を定義づけ
保安規制と環境保全規制を行っている。
特に重要なのが、この法律から紐づく以下の2つとなる。
電気工事士法 と電気工事業法
電気用品安全法
不良な電気用品が出回ることで発生する、感電や電波障害などを防ぐための法律。
製造・輸入・販売などを規制し、水際で不良品をブロックする目的がある。
もう一つの柱である「電気施設管理」では
電気法規に基づいて施設された電気工作物を上手く運用していくことや
受電設備の実務知識が求められる。
具体的なカバー範囲
| 分類 | 内容 |
| ① 発電 | 水力発電所の運用計算 |
| ② 変電 | 変圧器の全日効率や電力用コンデンサの容量計算 |
| ③ 配電 | 負荷特性や総合力率計算 |
| ④ 受電設備 | ・受電設備の保護協調 ・故障計算と保守・点検のための知識 ・分散型電源の系統連系 |
近年、脱炭素化の動きに伴い、太陽光発電や蓄電池といった
「分散型電源」を自社設備に導入するケースが増加している。
これに伴い、施設管理の実務では「分散型電源の系統連系」における逆潮流の制御や
保護協調のハードルが上がっている。
「電技解釈」は技術革新に合わせて頻繁に改正されるため
実務者として経済産業省の最新の法令改正や解釈のアップデートを常にチェックし続けることが
事故を防ぐ最大のポイントとなる。