高圧受電設備には、1回線受電方式と2回線受電方式とがあり
ほとんどの高圧受電設備は1回線受電方式だが
特に重要な施設では2回線受電方式を採用する場合がある。
上図 に、受電方式の分類を示す。
1回線受電方式は、電力会社から1本の送電線(回線)を通して電力を受電する最も一般的な方式。
主に中小規模の工場、ビル、店舗、一般家庭などで採用されている。
下図のように1回線受電方式は各需要家が配電線から分岐して受電するT分岐方式と専用線方式とがある。
T分岐方式は、他の需要家の電気的障害の影響を受けやすいという欠点があるが、通常はこの方式が採用される。
一方、専用線方式はT分岐方式に比べ、信頼度及び安定性は向上するが
工事費負担金が多くなり、一般的な方式ではない。
1回線受電方式の仕組み
デメリット
主な採用施設
一般的なオフィスビル、商業施設
中小規模の工場
マンション、アパート
一般家庭
2回線受電方式には、上図に示すように常用・予備線方式(同系統又は異系統)がある。
2回線受電方式は、常用線停電時には予備線から受電できるため
1回線受電方式に比べ供給信頼度は高くなる。
特に、異系統常用・予備線方式は、常用線と予備線の電力をそれぞれ異なる変電所から供給するので
同系統より信頼度が高くなる。
●本線予備線受電方式(常用・予備線方式)
通常は1本の回線(本線)から受電し、もう1本の回線(予備線)は待機させておく。
本線に事故や故障が発生した場合、自動または手動で予備線に切り替えることで、停電時間を短縮することができる。
●ループ受電方式
電力会社の配電線をループ状(環状)に構成し、そのループから2本の回線で受電する方式。
常に2本の回線から電力が供給されているため、一方の回線にトラブルが発生しても
もう一方の回線から受電を継続できる。
2回線受電方式のメリット
2回線受電方式のデメリット
2本の回線を引き込むための設備や、切り替えのための機器の例
特別高圧では常用回線・予備回線の2回線受電方式で受電していることが多い(下記図参照)
万が一、変電所や電力会社で異常が発生した場合に双方を切り分けられるように、
受電設備には遮断器を2台設置している。
これらの機器には、保守が容易かつコンパクトで信頼性が高く、最近の主流となっているキュービクル形ガス絶縁開閉装置(C-GIS)を採用していることが多い。
1回線受電方式と2回線受電方式は、電力会社から施設へ電力を引き込む際の基本的な方式であり
その最大の違いは電力供給の信頼性とそれに伴うコスト、適応規模がある。