塩害とは、「塩」によって建物などが劣化や腐食することであり、激しいときには
その影響が数十キロにも及ぶこともある。
塩が外電気設備の碍子や構内柱上の機器に付着すると絶縁低下が起こるため、設備にとっては大敵となる。
日本は四方を海に囲まれているため、特に海岸地域では塩害のリスクが高くなる。
また、近年では台風や高潮などの自然災害も多発しており、内陸部でも塩害が発生する事例が報告されており
適切な対策を講じることが重要となる。
主な塩害の種類と影響
建物・構造物の場合
- コンクリート中の鉄筋が錆びて膨張し、コンクリートにひび割れや剥離が生じ、構造物の耐久性を低下させる。
- 金属部分が腐食し、強度を低下させる。
- 電線などに塩分が付着し、漏電の原因となることがある。
塩害の原因
- 潮風: 海岸地域では、潮風に乗って塩分が広範囲に運ばれる。
- 高潮・津波: 海水が陸地に浸入し、土壌や建物に塩分を残す。
- 融雪剤: 寒冷地では、道路の凍結防止のために散布される融雪剤にも塩分が含まれている。
- 工事や資材: コンクリートの骨材に海砂が使用された場合や、塩分を含んだ資材が使用された場合も塩害の原因となることがある。
塩害対策例
建物・構造物の場合
- 耐塩害性の高い材料を使用する。
- コンクリートの表面保護や防水対策を徹底する。
- 鉄筋のかぶり厚を確保する。
- 定期的な点検や清掃を行う。