逆V結線変圧器は、三相電源から単相負荷を取り出すための結線方式の一つ。
通常のトランス(変圧器)とは異なり、主に単相負荷を供給する際に使用される。
※スコット結線変圧器と似ているが、異なる特徴を持つ。
単相負荷が1回路で分割できない場合は、上記図のような逆V結線が使われる場合がある。
逆V結線変圧器は、単相変圧器を使用する場合に比べて三相側の電流は平均化されるが
スコット結線変圧器のように完全平衡にはならない。
三相側の電流の1相(V相)は他の2相(U相、W相)の2倍流れ、不平衡率は100%になる。
三相から単相への変換
三相電源(U相、V相、W相)から単相の電力を取り出す際に用いられる。
単相負荷が1回路で分割できない場合
例えば、大容量の単相負荷を供給したいが
それを複数の小さな負荷に分割できない場合に有効な選択肢となる。
変圧器の構成
基本的には単相変圧器を2台使用して構成される。
逆V結線変圧器の最も重要な特徴の一つは、一次側の電流に不平衡が生じること。
スコット結線変圧器(三相から単相 2回路をとる方法)のように
三相側は完全平衡とならないため非常用発電機には使用できない。
単相変圧器1台で三相から単相負荷を取る場合と比較すると
逆V結線の方が一次側の電流分布が平均化される。
これにより、特定の相に過大な電流が集中するのをある程度緩和することができる。
まとめると、逆V結線変圧器は三相電源から大容量の単相負荷を取り出す際の一つの選択肢となりうる。
その利用には一次側の電流不平衡という特性を理解し、適切な設計と対策が不可欠となる。
https://www.daihen.co.jp/products/electric/faq/how/q09.html
㈱ダイヘン 電力機器Q&A 使い方・構造より画像引用
https://fa-faq.mitsubishielectric.co.jp/faq/show/16111?site_domain=default
㈱三菱電機 よくあるご質問(FAQ)>製品について>高圧配電制御機器>配電用変圧器
逆V結線変圧器 より画像引用