計器用変圧器(VT)は、高電圧回路の電圧を、計測機器や保護継電器で安全に扱える低い電圧に変換する機器のこと。
計器用変圧器の役割と仕組み
受電設備の高圧単線結線図
絵とき電気設備の保守と点検より画像引用
主遮断装置(LBSやCB)が開放しても、PASやASが投入されていれば
PASやASから主遮断器上位までは電圧が印加されたままで危険であり
その電圧を目視で電圧計によって確認できる状態にしておく必要がある。
遮断器の下位に計器用変圧器があると、遮断器が開放された時点で計器用変圧器に電圧が印加されず
PASが投入されて遮断器上位に電圧が加わっていても、電圧計が0Vを表示してしまう。
停復電後の検電は必須であるが、電圧計が0Vであることで検電を怠る可能性が発生し
感電・死傷事故につながる危険性がある。
こうした状態を防ぐために計器用変圧器は遮断器の上位に設置されている。
新電気2024年4月号 キュービクル解体新書より引用