高圧交流負荷開閉器、通称LBS(Load Break Switch)は、電気設備の高圧回路において
負荷電流の開閉を目的として設置される開閉器のこと。
遮断器より安価なため、小容量の高圧受電設備(キュービクル式で 300kVA 以下)の主遮断装置や
変圧器、コンデンサの開閉装置としてよく使用されている。
特に、変圧器容量が300kVA以下の受変電設備においては
主遮断装置として、電力ヒューズ(PF: Power Fuse)と組み合わせて使用されることが多く
この組み合わせを「PF・S形」と呼ぶ。
LBSの主な役割と機能は以下の通り。
LBSは、主に以下の要素で構成されている。
JIS C 4605 では
100 A、200 A、300 A、400 A、600 A となっている。
高圧交流負荷開閉器の定格電流は
組み合わされる限流ヒューズの定格電流よりも大きいものを選定するが
多くの高圧受電設備では200 A が使用される。
高圧交流負荷開閉器の定格過負荷遮断電流
定格過負荷遮断電流は、規定の条件で遮断できる過負荷電流の限度のこと。
この場合、遮断回数も決められている。
JIS C 4607 では、上表のようになっている。
高圧交流負荷開閉器の定格短絡投入電流
定格短絡投入電流は、規定の条件で投入し
規定の時間、高圧交流負荷開閉器の各極に流すことができる短絡電流の限度のこと。
JIS C 4605 では、10 kA、20 kA、31.5 kA となっている。
高圧交流負荷開閉器の定格遮断電流
高圧交流負荷開閉器には遮断能力がないので
定格遮断電流は、組み合わせる限流ヒューズによって決まる。
限流ヒューズの定格電流
図:限流ヒューズの繰り返し過電流特性と溶断特性
限流ヒューズの定格電流の表示には
G(一般用)、T(変圧器用)、M(電動機用)、C(コンデンサ用)とがある。
また、JIS C 4604 では限流ヒューズの繰り返し過電流特性と溶断特性が
上表のように決められている。
限流ヒューズは短絡保護を目的に使用するので
負荷電流や突入電流で溶断及び損傷しないように
適切な定格電流を選定する必要がある。
限流ヒューズの特性は各メーカーにより若干異なるので
各メーカーのカタログなどに記載の選定表により選定する必要がある。
上写真 の例では、G20 A、T7.5 A、C7.5 A となっている。
主遮断装置が PF・S 形の受電設備に使用する場合には
限流ヒューズの定格電流は G(一般用)を適用すること。
限流ヒューズの定格遮断電流
| 定格電圧 [kV] | 定格遮断電流 [kA] | 三相遮断容量(参考値) [MVA] |
| 3.6 | 16 | 100 |
| 25 | 160 | |
| 40 | 250 | |
| 7.2 | 12.5 | 160 |
| 20 | 250 | |
| 31.5 | 390 | |
| 40 | 500 |
表:限流ヒューズの定格遮断電流
限流ヒューズは短絡電流が流れると、波高値に至る前に発生熱量により素子が溶断し、遮断する。
この場合、短絡電流が限流されることになり
限流ヒューズ二次側の高圧機器の短絡強度を小さくできるので、経済的。
定格遮断電流は JIS C 4604 では、上表 のようになっている。
限流ヒューズの定格遮断電流は、回路の短絡電流以上のものを選定する。
JIS C 4607 「引外し形高圧交流負荷開閉器」より一部引用
JIS C 4605「1 kV を超え52 kV以下用交流負荷開閉器」より一部引用
JIS C 4604「高圧限流ヒューズ」より一部引用