三菱製 過電流継電器(MOC-E1V-R)の試験方法と特性のまとめ

過電流継電器とは

三菱製 過電流継電器(MOC-E1V-R)の特徴

⚫️保護協調のとり易い、動作時間特性の実現
a. 限時要素は、超反限時特性
b. 瞬時要素は、

⚫️自己監視機能により、信頼性の向上 正常時には、リレー正面のLED(RUN)が点灯する。

⚫️多彩な表示機能により、チェックの充実 表示選択スイッチにより
リレー入力電流値の表示・超反限時タイマーのカウント 経過表示、各種整定値の表示などができる。

⚫️充実した動作表示により、事故の種別、事故相の種別の確実な検知

⚫️耐振・耐衝撃性能の向上

⚫️コンパクト 従来の過電流リレー(当社MOC形リレー)2台の機能が1台で使用可能。

⚫️低消費VA

MOC-E1V-Rの定格と仕様

項目内容
形名MOC-E1V-R
形番067PGA
引外し方法電圧引外し
定格電流5 A
定格周波数50/60Hz 共用
限時電流整定3 – 3.5 – 4 – 4.5 – 5 – 6 A
限時ダイヤル整定0.5 – 1 – 2 – 3 – 4 – 5 – 6 – 7 – 8 – 9 – 10 – 15 – 20 – 30 – 40 – 50
瞬時電流整定ロック – 20 – 30 – 40 – 50 – 60 A
自己監視正常時にはLED(緑色):RUNが点灯
動作表示R相、T相、瞬時(手動復帰式)
数値表示0: 電流計測(A)
1: 始動・時限経過
2: 限時整定値(A)
3: 限時ダイヤル整定値
4~9: 瞬時整定値(A)
しゃ断器引外し用接点構成:1a(自動復帰式)
閉路容量:DC 220V 10A / DC 110V 10A (L/R=0s)
開路容量:AC 220V 1A(力率0.5) / DC 110V 0.2A (L/R=40ms)
警報用接点構成:1a(自動復帰式)
定格通電電流:0.5 A
最大電圧:AC 380V、DC 125V
消費VA約 4 VA
質量約 1.7 kg
ケース小形丸胴固定形(Rケース)
準拠規格J IS C 4602-1986に適合

MOC-E1V-Rの性能と特性

絶縁抵抗

500Vメガーにて

  • 電気回路一括とケース(E端子)間:10ΩM以上
  • 電気回路相互間         :10ΩM以上
  • 接点回路端子間(極間)     :10ΩM以上但し相対湿度80%以下

過負荷耐量

200A 1秒間(1分間隔)2回

動作値特性

限時要素:各整定値±10%以内
瞬時要素:各整定値±15%以内

復帰特性値

各整定値の80%以上

動作時間特性

●限時要素(3A整定時)

ダイヤル入力倍率 (%)動作時間 (s)備考
1030010公称値
7001.67公称値
( 200 )( 27 )参考値
( 500 )( 3.3 )参考値
63006 ±17%特性管理値(特性試験点)
7001 ± 12%特性管理値(特性試験点)
( 200 )( 16 ± 17% )参考値
( 500 )( 2 ± 12% )参考値

●瞬時要素
整定値の200%入力印加時、50ms以下
例)①瞬時ダイヤルを50A以上にして40Aの整定を行い、ダイヤルを20Aに変更して動作時間を測定
   20A×200%(×2)=40A
②瞬時ダイヤルを30A以上にして20Aの整定を行い、ダイヤルを10Aに変更して動作時間を測定
   10A×200%(×1)=20A

動作時間特性例

各限時要素の特性(参考)

三菱製 過電流継電器(MOC-E1V-R)の構造

①限時電流・ダイヤル・ 瞬時電流整定用スイッチ

ツマミの切り溝方向の値が整定値となる。

スイッチの操作は、手動で可能で
小形のマイナス(-)ドライバーでも行うことができる。

②数値表示用LED

表示選択用切替スイッチを下記にすることにより
(1)電流計測
リレー入力電流値が2.0~30A迄表示できる。
(2)始動・経過表示
0:限時要素の始動値入力で0表示する。    
1→10:限時動作に至る経過(割合)を表示する。

(3)整定値表示
各整定値を表示する。

③表示選択用切替スイッチ

●ツマミの切り溝方向の値のポジションが表示選項目
●スイッチ操作は手動orマイナスドライバーで使用可能

④RUN表示LED(緑色)

制御電源・電子回路(一部)・プログラムデータ等を常時監視しており
正常時には点灯する。

⑤動作表示器

R相・T相・瞬時表示が可能。
事故の状態が判別できる。

⑥復帰操作板

⑦動作表示器の表示復帰レバー

レバー押上げ時に動作表示器を復帰が可能。
押し上げ状態ではリレー機能がロックされる。

三菱製 過電流継電器(MOC-E1V-R)の内部構造

三菱製 過電流継電器(MOC-E1V-R)の外部接続図例

事故時の引き外し回路

事故時に閉路するトリップ用接点の端子T1からT2を介して制御電源から引き外しコイルに電流を流して遮断器を引き外す。

三菱製 過電流継電器(MOC-E1V-R)の端子図

左:取扱説明書の端子図 右:実際の端子

三菱製 過電流継電器(MOC-E1V-R)の試験時の注意事項

● 表示選択スイッチのポジションは、特に決まっていないが
 通常 0(電流計測)に設定しておくと、入力電流値の計測ができて便利。
 また表示電流値からリレーの動作状態が判る。
 電流計測の範囲は2.0~ 30Aだが、2.0A以下の時は電流値表示が消える。
 一方30A以上の時は、30Aを 表示したままとなる。

●正常運転時には、RUN表示LEDが点灯している。
 RUN表示が消灯するのは
 ①リレー入力電流が少なく(3相入力時で0.3A前後、 単相入力時で0.5A前後を下回る時)制御電圧が確立してない時
 ②リレー 内部動作に異常がある場合。

●高圧回路の事故を検出し、リレーが動作すると磁気反転形表示器が動作する。                          (表示板が黒色から橙色に変わる

事故発生時の動作表示器の表示

事故現象とリレー動作表示の関係は下記の通り。
※表示器を復帰させる場合は、表 示器の下側に取付けてある復帰操作板 or カバーに取付けてある
 復帰レバーを上 に押し上げる。

事故現象の種別相区別R相T相瞬時
過負荷R-S
S-T
R-T
R-S-T
短絡R-S
S-T
R-T
R-S-T

(◯:リレー動作・表示をあらわす)

参考資料

https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/members/document/manual/pror/jep0-il1069/moc-e1.pdf
MITSUBISHI 静止形過電流継電器 
MOC-E1V 形 MOC-E1T 形取扱説明書 より引用

名無し管理事務所