目次
過電流引き外し方式(OTC)
変流器(CT)の二次電流を、直接トリップコイル(TC)に流し、遮断器を引き外す方式
- 特別な電源を用いない簡便な方式
- ほかの方式よりも安い
- 他の方式に比べ、信頼性は低い(トリップコイルに誤って電流が流れたらVCB開放状態になり需要家内で停電する可能性あり)
- 継電器のトリップ接点が自己保持の場合、試験機電源をOFFにしない限り(自電源での受電用遮断器連動試験の場合は電源消失の為問題なし)がトリップコイルに電流が流れ続けるため、トリップコイルが焼損する場合がある。
電流引き外しタイプVCBのトリップコイル抵抗値:4Ω前後
VCB引き外しに必要な電流量:約3A
VCB内部トリップ回路2つの内部には52aはついておらず常時閉路
電圧引き外し方式(STC)
交流操作(コンデンサトリップ方式)と直流操作(伝札引き外し方式)がある。交流操作の場合には、コンデンサ引外し電源装置を使用
VCB内部トリップ回路1つの内部には52aがついていてVCB開閉操作と連動するa接点
VCB上面の5番・6番端子がトリップ回路の端子。
コンデンサ引外し装置(CTD)
コンデンサを充電しておき、継電器等の引外し指令接点を閉じることにより、電圧引外しコイル(STC)に放電して、遮断器を引外します。整流器、コンデンサは電解コンデンサを使用しています。充電時間は1~2秒程度であり、停電後30秒においても、引外し可能です。
不足電圧引外し装置(UVC)
コイル印加電圧が20%~60%に低下したとき、遮断器を引外す装置のこと。
常時負担VAは8VA
この不足電圧引外し装置は、機械的ロックが可能な機構。
停電時でもコンデンサ内残留電荷が働き、10分程度まではVCBは開放しない。
コンデンサ引き外し装置は別電源供給の為、トリップ回路への電流誤入力がない。
電流引き外し方式よりも、設備が高価で、結線方式が複雑になる。
コンデンサトリップには交流電圧を入力する必要があり、補助電源を誤って直流電圧で流すと壊れる可能性がある、(電圧引き外し方式と勘違いした人が過去にあり。)
参考資料
三菱保護継電器 MELPRO-Aシリーズ過電流継電器 取り扱い説明書
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