需要家構内引込用開閉器により建物内の受電室又はキュービクルまでの間に設置する。
CVケーブルの部材について
①導体
→電流の通電を担い、許容電流面から適正サイズとする
②絶縁体(架橋ポリエチレン)
→導体と金属層間を絶縁する
③半導電層
→導体表面の電位傾度を小さくし、コロナ放電対策としての効果もある
④金属遮蔽層
→耐電圧性向上や感電を防止する
⑤外層(シース)
→絶縁体の保護、水分などからの隔離をする。
左:3心一括形 右:トリプレックス形
CVTケーブルとは
CVケーブルを3条より合わせた「トリプレックス形」CVケーブル
絶縁体に架橋ポリエチレンを使用している。
トリプレックス形は介在物がないので
3心一括形と比較して軽く、また放熱性能がよくなるため許容電流が大きくなる。
※10%ほどおおきくなる。
また、3本より線となっているため、曲げやすく施工性がよく
1線地絡事故が発生したときに、線間短絡に移行しにくいという利点がある。
●一般的に架橋ポリエチレンケーブル(CVケーブルなど)が使用されているが、
ケーブルの水浸や部分的なストレスによって、絶縁に使われる架橋ポリエチレンにごく小さな亀裂が発生
樹枝状に成長する「水トリー」と呼ばれる現象が発生することがある。
このため、更新推奨時期を超えている場合は、早めの取り替えをお勧めする。
●地中に埋設した高圧ケーブルの近くで掘削工事などがある場合は計画段階で電気主任技術者などの確認が必要。
●ケーブル取り替えの際には、電力使用申込書にて短絡容量を確認し、ケーブルサイズを選定する。
このため、電気主任技術者と工事担当者との確認が必要になる。
現在、高圧ケーブルはETタイプのものが多く使用されているが
取り替えを行う際は水トリー対策として効果的なEEタイプ(三相同時押出方式)の採用をお勧めされる。
表:E-TケーブルとE-Eケーブルの違いまとめ
新電気 2025年8月号 現場の電気保安実務第232回「ケーブルの事故」より一部引用