需要家構内引込用開閉器により建物内の受電室又はキュービクルまでの間に設置する。
CVケーブルの部材について
①導体
→電流の通電を担い、許容電流面から適正サイズとする
②絶縁体(架橋ポリエチレン)
→導体と金属層間を絶縁する
③半導電層
→導体表面の電位傾度を小さくし、コロナ放電対策としての効果もある
④金属遮蔽層
→耐電圧性向上や感電を防止する
⑤外層(シース)
→絶縁体の保護、水分などからの隔離をする。
左:3心一括形 右:トリプレックス形
CVTケーブルとは
CVケーブルを3条より合わせた「トリプレックス形」CVケーブル
絶縁体に架橋ポリエチレンを使用している。
トリプレックス形は介在物がないので
3心一括形と比較して軽く、また放熱性能がよくなるため許容電流が大きくなる。
※10%ほどおおきくなる。
また、3本より線となっているため、曲げやすく施工性がよく
1線地絡事故が発生したときに、線間短絡に移行しにくいという利点がある。
導体
左図:円形より線導体 右図:円形圧縮より線導体
導体は電流を流すためのものであり、導体の材料には現在、銅とアルミニウムが採用されている。
アルミニウムは銅に比べて安価だが、導電率が小さいので
絶縁物やシースの価格が占める割合が大きくなる。
そのため高圧ケーブルには、通常は銅を使用さることが多い。
銅の中でも曲げやすさなどから軟銅線を使用している。
導体の構造は、上図のように、円形より線と円形圧縮より線とがある。
円形より線は、素線を同心状により合わせたもので、主として8mm^2以下に使用される。
一方、円形圧縮より線は素線を同心状により合わせて圧縮したもので
14mm^2以上に使用される。
また、800mm^2以上の太物には、セグメントに分割された成形圧縮導体を
より合わせた分割圧縮より線を使用する。
内部半導電層
左図:導体上に半導電層がない場合 (導体の凸部に電界が集中)
右図:導体上に半導電層がある場合 (電界が平均化されている)
導体上の内部半導電層の有無による電界分布を、上図に示す。
半導電層を設けることにより電界分布を均一化し、局所的な電界集中を避けることができる。
また、導体(金属)と絶縁体(有機物)との間には両者の膨張係数の差異により
空隙ができてしまい、ここに電界が集中して部分放電が発生しやすくなる。
半導電層を設けることにより、半導電層が絶縁体側に密着するので
半導電層と絶縁体との間の空隙をなくすことができる。
架橋ポリエチレン絶縁体
ポリエチレン分子を結合させて、架橋ポリエチレンとしたもの。
当初は架橋のために水蒸気(湿式架橋)が使用されたが、水トリー問題が発生したため
現在は高圧不活性ガス(乾式架橋)を使用している。
外部半導電層
図:外部半導電層の有無と電界分布
以下の2つの役割をもつ。
●電界分布を均一化するのを目的としたもので、上図のように、遮へい銅テープの角部の電界集中を防止する。
●遮へい銅テープと絶縁体との間の空隙をなくし、部分放電を抑制する。
遮へい銅テープ
感電防止及び絶縁体に加わる電界を均一にするために、遮へい銅テープは終端部で接地する。
また、遮へい銅テープは、ケーブルの充電電流や地絡電流を流す目的もある。
介在物
CVケーブルの場合3心の導体をより合わせるため、すきまができる。
これを埋めるための材料が介在物で、紙、ポリプロピレン、ジュートなどを使用する。
テープ
心線や介在物などを丸く固定するもので、押え巻きテープともいう。
※テープを使用しない場合もある。
ビニルシース
絶縁体を、外傷、水分、有害物質から保護する目的で、黒色のビニルシースを設ける。
なお、耐薬品性が要求される場合は、ポリエチレンシースを使用する場合がある。
●一般的に架橋ポリエチレンケーブル(CVケーブルなど)が使用されているが、
ケーブルの水浸や部分的なストレスによって、絶縁に使われる架橋ポリエチレンにごく小さな亀裂が発生
樹枝状に成長する「水トリー」と呼ばれる現象が発生することがある。
このため、更新推奨時期を超えている場合は、早めの取り替えをお勧めする。
●地中に埋設した高圧ケーブルの近くで掘削工事などがある場合は計画段階で電気主任技術者などの確認が必要。
●ケーブル取り替えの際には、電力使用申込書にて短絡容量を確認し、ケーブルサイズを選定する。
このため、電気主任技術者と工事担当者との確認が必要になる。
現在、高圧ケーブルはETタイプのものが多く使用されているが
取り替えを行う際は水トリー対策として効果的なEEタイプ(三相同時押出方式)の採用をお勧めされる。
表:E-TケーブルとE-Eケーブルの違いまとめ
新電気 2025年8月号 現場の電気保安実務第232回「ケーブルの事故」より一部引用