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受電設備容量についての基礎知識まとめ

目次

受電設備容量の定義

受電電圧で使用する変圧器、電動機などの機器容量(kVA)の合計をいう。
※高圧電動機は、定格出力(kW)をもって機器容量(kVA)と見なし、
 高圧進相コンデンサは、受電設備容量には含めない。

受電設備容量の概略

受電設備容量とは、一般的に設置されている変圧器(トランス)の定格容量の合計(kVA)を指す。

高圧(6.6kVなど)で受電した電力を
施設内で使用する低圧(100Vや200V)に変圧する機器の総パワーの最大値のこと。

受電設備容量例

  • 電灯用変圧器(単相)
    照明やコンセントなど(100V/200V)
  • 動力用変圧器(三相)
    空調、ポンプ、エレベーター、工場の機械など(200V/400V)

これらすべての変圧器の容量(kVA)を足し合わせたものが
その施設の「受電設備容量」のベースになる。

契約電力(kW)との関係

実務において非常に重要なのが、「受電設備容量(kVA)」と「契約電力(kW)」の違いとなる。
高圧受電(契約電力50kW以上500kW未満)の場合、基本料金を決める契約電力の決定方法に
この設備容量が大きく関わってくる。

主な契約電力の決定方式(500kW未満の場合)

方式概要受電設備容量との関係
実量制(デマンド契約)実際に使用した最大需要電力(デマンド値)で契約電力を決める方式。現在の主流。
設備容量が大きくても、上手に省エネしてデマンド値を抑えれば基本料金を下げられる。
負荷契約(設備契約)契約負荷設備(機器の容量)の合計に、一定の係数をかけて契約電力を決める方式。変圧器の容量や、接続されている負荷機器の総容量がダイレクトに契約電力(基本料金)に影響する。

💡 ポイント

かつては設備容量から一律で契約電力を算出する方式が主流だったが
現在はスマートメーターの普及により、30分ごとの最大値(デマンド)で決まる実量制が一般的。

受電設備容量の計算方法(計画・設計)

ビルや工場の設計時に受電設備容量を決定する際は
単に機器の定格を足すだけでなく、「需要率不等率」を考慮して、過不足のない最適な容量を算出する。

①負荷設備容量の合計を出す

施設内に設置するすべての電気機器の容量(kWまたはkVA)を
リストアップして合計する。

②需要率をかける

すべての機器が同時に最大出力で動くことは通常ないため
最大でどれくらい同時に使われるかの割合(需要率)をかける。

③不等率で割る

複数の負荷グループ(例:照明系統と動力系統)がある場合
それぞれのピークの時間帯はズレるのが一般的なため
このズレを表す不等率で割ることで、変圧器に必要な容量を最適化する

この「合成最大需要電力」に、将来の増設予定などのマージンを考慮して
最終的な変圧器の選定容量(受電設備容量)を決定する。

保安管理・実務における注意点

電気保安の現場や管理において
受電設備容量は以下の点で非常に重要な指標となる。

主任技術者の選任基準・保安管理業務外部委託の承認基準

受電電圧や受電設備容量(換算係数などを含む)によって
電気主任技術者の外部委託が可能かどうかの規模要件が変わる。

過負荷の監視

受電設備容量(変圧器の定格)に対して、実際の負荷(デマンド値)がどこまで迫っているかを監視する。
特に夏場や冬場のピーク時に変圧器の容量付近まで達すると
変圧器の寿命低下や、最悪の場合は過電流継電器(OCR)の作動による波及事故のリスクが生じる可能性がある。

高効率変圧器への更新(省エネ)

設備容量に対して、実際の使用電力(負荷率)が著しく低い場合
変圧器の「無負荷損」が相対的に大きくなり、電気の無駄が発生する。
トップランナー基準に適合した高効率変圧器への更新や
変圧器の統合を検討する目安になる。

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