高圧カットアウトヒューズの着脱方法の備忘録

高圧カットアウトとは

PCやPCS(Primary Cutout Switch)ともよばれる。

高圧配電線路や高圧受電設備に設置される開閉器の一種

小容量の機器（300kVA以下の変圧器や50kvar以下の進相コンデンサなど）の開閉器に使用される。

磁気性の本体と蓋で構成されている。開閉動作は専用の操作棒（ディスコン棒がほとんど）を使用して蓋を開閉する。

溶断した場合、赤い溶断表示が出るため、確認は容易。

高圧カットアウトの役割

• 負荷の開閉
  変圧器やコンデンサなどの高圧機器の一次側で、回路の開閉を行う。
• 過負荷保護
  内蔵されたヒューズが、過電流や短絡などの異常電流を検知すると溶断し、回路を遮断して機器を保護する。
• 事故波及防止
  下流の機器で事故が発生した場合、その影響が上流の配電線に広がるのを防ぐ。
• 避雷器の断路
  避雷器と組み合わせて使用する際に、避雷器が故障した場合に回路から切り離す役割も担う
  

高圧カットアウトのメリット・デメリット

メリット
LBSと比べて小形で安価

デメリット
開閉性能がLBSよりも劣る
(ストライカ引き外しユニットを付属できず、１相のみの遮断が起きると、単層運転となる可能性がある）多頻度開閉に適していない

蓋の開閉およびヒューズ筒の着脱方法

① 蓋の開閉は、蓋のフック穴に
　カットアウト操作棒のフックを引掛けて行う。

② ヒューズ筒の取外しは、上図のように操作棒頭部の着脱具溝にヒューズ筒尖先を挿入し
　 軽く上方に押しあげて、ヒューズ筒を支持金具より外す。
　 取外し後は、少しヒューズ筒を横向きの状態のまま手元に引寄せれば、安全容易に取外しが可能。

③ 装着の場合は、その逆の方法で行い、支持金具の横溝にヒューズ筒の突起体を確実にはめ込む。
　 装着が不完全だとヒューズ筒の脱落、消弧室の破損の原因となる。

④ 蓋の投入は、途中で止めることなく確実に行いこと。
　 投入が不完全だと、焼損・破損の原因となる。

高圧カットアウトヒューズの取り付け方法

①ヒューズ筒キャップを外し、ヒューズ取替え保守の場合は
ヒューズの残部及びヒューズリード線を完全に取去ること。

②筒内へヒューズリンクを挿入し、次にキャップを固く締付ける。

③赤色溶断表示筒を筒の方向に引き上げスプリングを完全に圧縮したまま
筒口に出たヒューズリード線をたるまないよう引張りつつ締付端子に確実に巻付け
ドライバーで固く締付ける。

赤色表示筒の動作が緩慢な場合には、表示筒を手前にして
ヒューズ筒を固定して左側（反時計回り）に回転させ、端部を位置合わせしてから
ヒューズリード線を締付ける。
下図参照

動画での参考資料

参考資料

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.energys.co.jp/denzai/pdf/catalog_05_pc.pdf
エナジーサポート株式会社　高圧カットアウトより一部引用

エナジーサポート株式会社　高圧カットアウト取扱説明書　No.407F より一部引用