誘導電流(ゆうどうでんりゅう)とは
電磁誘導という現象によって流れる電流のこと。
電磁誘導とは、コイルなどの閉じた回路を貫く磁界(磁力線)の数が変化することによって、その回路に電圧(誘導起電力)が生じ、その結果として電流が流れる現象
主な具体例

- コイルの近くで磁石を動かす(近づけたり遠ざけたりする)。
- 磁石の近くでコイルを動かす。
- コイルの中の磁界の強さを時間的に変化させる(例えば、電磁石に流れる電流を変えるなど)。
目次
誘導電流の発生に関わる重要な法則

- ファラデーの電磁誘導の法則: 誘導起電力の大きさは、コイルを貫く磁界の時間的な変化の割合が
大きいほど大きくなる。また、コイルの巻き数が多いほど大きくなる。 - レンツの法則: 誘導電流の向きは、誘導電流自身が作る磁界が、もとの磁界の変化を妨げるような向きに流れる。
誘導電流を強くする方法

- コイルの巻き数を増やす。
- 磁石を動かす速さを速くする、または磁界を変化させる速さを速くする。
- より強い磁石を使う、または磁界を強くする。
誘導電流の身近な例

- 発電機: タービンなどでコイルの近くの磁石を回転させ、連続的に磁界を変化させる
ことで誘導電流を発生させている。 - ワイヤレス充電器: 送電側のコイルに流れる電流を変化させると発生する磁界の変化によって
受電側のコイルに誘導電流が発生し、充電が行われる。 - IHクッキングヒーター: コイルに電流を流して発生させた磁界を変化させ、
鍋に誘導電流(うず電流)を流すことで、鍋自身が発熱する。 - 改札機の非接触ICカード: 改札機から発生する磁界の変化によって、ICカード内のコイルに誘導電流が発生し、必要な電力供給や信号のやり取りが行われる。
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