地絡過電圧継電器とは
配電線の地絡事故時に発生する零相電圧を検出して動作する継電器のこと
「OVGR」や「64」とも言う
系統側の地絡事故の継続検出として使用される
系統連系保護として適用される場合に電力系統事故時、自家用発電設備設置需要家側から流出する地絡電流は少なく、OCG(地絡過電流継電器)は不動作となる場合があるため、OVG(地絡過電圧継電器)により地絡電圧を検出し遮断する。
地絡過電圧継電器の図記号
CVG1-A01S1の特徴と定格使用まとめ
型番による違い
189PQB→制御電源AC100~110V or DC100V~125V
190PQB→制御電源DC24V
CVG1-A01S1とCVG1-A02S1の違いについて
両継電器とも発電容量が10kWを超える場合、発電容量が受電電力の5%程度を超える場合に必要。
CRV1-A01S1形
→逆潮流なし(売電契約なし)の場合使用する(OVGR、RPR要素ありの継電器)
CVG1-A02S1形
→逆潮流あり(売電契約あり)の場合使用する(OVGR要素の継電器)
CVG1-A01S1の構造と内部結線図
構造
強制動作 選択 SW で強制動作OVG要素を選択して、整定した動作時間以上強制動作ボタンを押しつづける事により、OVG要素を強制動作させることが可能。(また、強制動作ボタンを押している間は動作し続けます。) ただし、以下の場合は強制動作ボタンを押してもリレーは動作しない。
●整定を”ロック”に設定している場合。
●リレーロックD/Iに入力電圧を印加している場合。
また、選択スイッチで強制動作以外を設定している場合、強制動作ボタンを押しても動作しない。
内部機能ブロック図
地絡過電圧要素は、下図に示すように零相の入力電圧が整定値を越えると動作時限タイマーを起動し、設定時間後に動作信号を出力する。
内部結線図
外部結線図
端子配列図
最小動作電圧試験と動作時間測定試験の方法について
最小動作電圧
停電後、事前準備として
地絡過電圧検出要素出力接点(トリップ接点)の線を離線し、トリップ線を結線する。
電圧要素入力(端子配列図15,16を離線orZPDのT,E端子)に電圧印加用の線を結線する。
VT二次側からの逆昇圧や、制御電源の電圧(AC110VorDC24V)に注意して、OVGRが動作するよう補助電源
を結線する。
動作時間ダイアルを最小にして、測定試験機の電圧を上昇させて、最小動作電圧を記録する。
動作時間試験
試験機を整定状態にして、整定値の150%の電圧をつくる。
ex)整定値ダイアル15%の場合
3810V×0.015(15%)=57.2V
57.2V×1.5=85.8V
試験機のカウンタをONにして出力接点がONとなる時間
(設定している動作時間ダイアルの値)の誤差を判定する。
良否判定基準
最小動作電圧:整定値の±25%以内
動作時間試験:整定値の±5%以内(0.5~5s整定時)
参考文献
chromeextension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://adwecs.jp/w/item_kanren_file/25334/1/melpro-s3.pdf
より画像引用
chromeextension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/members/document/manual/pror/jep0-il2014/cvg1a01.pdf
より引用
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