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短絡強度協調についての基礎知識まとめ

目次

短絡強度協調についての概略

目的  

  • 短絡電流が流れた際に、必要最小限の範囲で電源を遮断すること。
  • 過電流保護機器(ブレーカーヒューズなど)の選定と設定を適切に行い
    上位と下位の保護機器がうまく連携するように調整すること。

短絡強度協調の種類

時間協調(Time Coordination)

  • 下位の保護機器(例:分岐回路のブレーカー)が先に動作し、それで遮断できない場合に上位(幹線側)の保護機器が動作。
  • 上位:遮断時間が長くなる
    下位:遮断時間が短くなる

電流協調(Current Coordination)

  • 短絡電流の大きさに応じて、保護機器の設定を変更。
    下位は低電流でも遮断できるが、上位は高電流時のみ動作するように調整。

エネルギー協調(エネルギー制限ヒューズなど)

  • ヒューズが遮断時に発生させる「遮断エネルギー(I²t)」を考慮し
    下位ヒューズのエネルギーが上位ヒューズの耐量より小さいようにする
    =下位ヒューズが先に切れるようにする。

短絡強度協調が必要な理由

  • システムの安全性向上
  • 不要な停電を防ぐ
  • 機器の損傷を最小限に抑える
  • 保守性・信頼性の向上

短絡強度協調の具体例

例えば:

主幹ブレーカー(200A)、支線ブレーカー(40A)の設備の場合

短絡が支線で発生した場合、40Aブレーカーだけがトリップして主幹ブレーカーは残るように
トリップカーブ(時間-電流特性)をずらして設定する。

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