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負荷電流、励磁電流、充電電流の違いのまとめ

目次

電流について(定義)

電流=1秒間にどれだけの電子が通過するか

1A=1C/s
(1秒間に1C(クーロン)の電荷を流す電流)

負荷電流について

電気回路において負荷に供給している電流

(励磁)突入電流

点検等で停止している変圧器(電力系統から切り離している変圧器)を使用するため、電圧を印加したとき、過渡的に思いもかけぬような大きな電流が流れることがある。このような電流は、変圧器鉄心を励磁する電流であることから励磁突入電流(インラッシュ電流)と呼ばれる。励磁突入電流の大きさは、場合によっては変圧器定格電流の10倍(ピーク値対応)にも達し、波形も著しく歪んだものといるので、諸々のトラブル原因になっている。

https://jeea.or.jp/course/contents/07304

日本電気技術者協会 変圧器励磁突入電流(インラッシュ電流)によるトラブルと対応より引用

変圧器の励磁突入電流は「定格電流の10倍の電流が0.1秒間継続」する特性がある。
(メーカーや状況によって細かな値が異なるので注意)

変圧器や進相コンデンサには電源投入時などに定格電流に比べて非常に大きな電流が流れてしまうことがある。
これを突入電流といい、過電流継電器(OCR)やヒューズを不要動作させる恐れがある。変圧器では定格電流の10倍程度、進相コンデンサでは直列リアクトルが取り付けられていない場合、70倍ほどの突入電流が流れる可能性がある。

                     ↑変圧器の励磁突入電流

メーカーによる励磁突入電流の説明

変圧器を電源に接続する場合、遮断器投入時の電圧位相によって著しく大きな励磁電流が流入する場合がありますが、この変圧器励磁開始時の大きな電流を励磁突入電流といいます。
励磁突入電流は定格電流の数倍~数十倍に対する場合があり、変圧器の保護リレーやヒューズの誤動作の原因になる場合があります。


励磁突入電流は、電源の電圧波形の最大位置でしゃ断器が投入された場合は発生しませんが、電圧波形が0位置で投入された場合、最大値に達します。
供給電圧と鉄心磁束φとの間に90°の位相差があるため、図のように供給電圧が1/4サイクル後最大値に達した後は小さくなりますが、磁束は電圧と共に減少せずに増加し続け、供給電圧の1/2サイクル後ほぼ定常時の2倍に達し、さらに残留磁束φrの位相が合う場合は磁束は2φm+φrになります。 この結果、鉄心の磁束が飽和し、変圧器の励磁インピーダンスの値が激減して大きな励磁電流となります。
この励磁突入電流は回路のリアクタンスと抵抗の比に従って減衰し、リアクタンス値が大きい(容量が大きい)ほど減衰時間が長くなります。

また、一般に変圧器の巻線は低圧コイルの上に高圧コイルを巻く構造が取られるため、高圧コイルから励磁するよりも低圧コイルから励磁する場合の方が平均直径の関係で励磁突入電流が多くなります。

https://www.daihen.co.jp/products/electric/faq/basic/q15.html
株式会社ダイヘン「Q15. 励磁突入電流とはどのような現象ですか?」より引用

充電電流

何かに電気を”充たす”為に流れる電流

「充たす何か」は、状況によっていろいろな事が考えられる。
・蓄電池(バッテリー)
・蓄電器(コンデンサー)
・静電容量
etc
負荷電流の様に電気で仕事をする為に消費される電流ではなく、単に電気を溜める(充たす)為に流れる電流の事

架空電線の場合

架空電線の場合、ケーブルと大地間に自然発生的に静電容量があります。そしてその静電容量を充電する電流のこと。 直流印加の場合と違って、高圧線等の交流の場合は電圧の印加される方向で(交流なので)交互方向に充電電流が流れる。 ケーブル内に充満させる電流ではなく、ケーブルと大地間の静電容量を充電させる電流の事

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