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配線用遮断器の消弧原理について

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配線用遮断器

配線用遮断器(MCCB: Molded Case Circuit Breaker)は、過負荷や短絡などの異常な過電流が流れた際に回路を遮断し、電気配線や機器を保護するための装置

一般的には「ブレーカー」とも呼ばれる。

配線用遮断器を使うメリット

初期(昔)の配線用遮断器としてヒューズが使用されていたが、今は配線用遮断器(MCCB)が主流。
ヒューズを使用すると過電流動作の原因の解消後にヒューズの交換作業が必要であり、それまで下流の負荷設備が使用できない。

配線用遮断器のメリット
過電流遮断器脳を繰り返し使用可能
手動による負荷開閉が可能
充電部がモールド樹脂で絶縁されているため安全

配線用遮断器の消弧原理

消弧について 

短絡電流のような大電流を遮断する場合、接触間に発生するアークを速やかに消弧させる必要がある。
配線用遮断器はこの役目を持つ消弧装置となる。

消弧原理 

配線用遮断器は消弧グリッドと称する逆V字形の切欠きを持った磁性版を適切な間隔に固定し、接触子を切欠部の中央に配置した構造になっている(下図参照)

遮断時のアークはアーク自身の磁束によりグリッドの切欠きの奥のほうへくどうされる。
そのため、アークが引き延ばされ、グリッドにより分断される。
また冷却作用によりアーク抵抗が大きくなり、動作電圧がアーク電圧を維持できなくなり消弧する。

遮断時には上部からアークガスが放出されるため排出口をふさいではいけない。
(遮断性能低下の一因)
→(対策)排出口に近接する導電部と接地金属体とは十分な絶縁距離を確保する必要がある。

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