目次
高圧進相コンデンサについての概略

進相コンデンサは
交流回路において力率(りきりつ)を改善するために使用されるコンデンサのこと。
別名「力率改善コンデンサ」とも呼ばれる。
コンデンサは、誘導機器と異なり電流が電圧よりも進むので、進み力率になり、進み無効電力を消費する。
このため、下左図のように回路にコンデンサを並列に接続することにより遅れ無効電力を打ち消すことができる。
これにより、下右図のように力率が改善される。


左図:コンデンサの並列接続 右図:コンデンサによる力率改善
高圧進相コンデンサの容量選定

高圧受電設備規程(JEAC8011-2020)では負荷設備の種類、稼働率を勘案するとともに
負荷の無効電力を想定してコンデンサ容量選定を行うことが規定されている。
進相コンデンサ及び直列リアクトル
進相コンデンサ及び直列リアクトル(規程 1150-9 条 1 項)
- 進相コンデンサは、負荷設備の種類、稼働率を勘案した補正負荷容量に対して選定するとともに、インバータ機器を用いた場合には、補正負荷容量から除くなど、過度の進み力率とならないような定格設備容量とし、かつ、次の各号によること。
- 〔注1〕 補正負荷容量とは、電灯、動力設備等の負荷に、適切な需要率を見込んだ補正係数を乗じた上で合計した負荷容量である。詳細については、「建築設備設計基準 平成30年度版((一社)公共建築協会発行)」を参照のこと。
- 〔注2〕 インバータ回路の負荷は、力率をほぼ1とみなすことができるため、力率改善を考慮する補正負荷容量から除くものとする。
- 〔注3〕 無効電力の想定において、進相コンデンサの容量を選定する際、改善前力率が不明な場合の考え方や、力率の解説について、資料1-1-7「負荷に合わせたSC容量の選定・力率の解説」を参照のこと。
負荷に合わせたSC容量の選定・力率方法

従来から広く用いられてきた「三相変圧器容量の3分の1程度」という選定基準は
その前提条件が現状とは合っておらず、結果として過剰な コンデンサ容量が選定されるため
そのような基準でコンデンサ容量は選定しない。
コンデンサ容量は、負荷の無効電力を想定したうえで選定する。
無効電力を想定してSC容量を選定する際、改善前力率が不明な場合は
下記表の負荷力率の平均値を用いる。

力率改善に必要なSC容量の具体的な計算式は下記を参照。


力率改善用コンデンサ容量決定表(参考)

参考資料
高圧受電設備規程(JEAC8011-2020)規程 1150-9 条 1 項および規程 資料1-1-7より引用
新電気2019年 12月号「現場のギモン解決塾 第12回コンデンサの保護で気をつけることは」より一部引用

コメント
コメント一覧 (2件)
無効電力の発生と消費が全て逆関係です。
無効電流(遅れ、進み)の流れる向きに注意してください。
コイルは遅れ無効電力を消費します、発生ではありません。遅れ無効電力を発生するのですから、言い換えれば進み無効電力を発生します。
コンデンサは逆です。
進み無効電力を消費するのですから遅れ無効電力を発生していることになります。
つまり力率の改善とは、負荷が消費する無効電力をコンデンサが発生して供給するから系統側の力率が改善されるわけです
電力の消費と発生の関係を今一度整理されることをお勧めしたいです
ご指摘ありがとうございます。
記事の修正をいたしました。