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突入電流によるコンデンサの影響と対策方法まとめ

目次

突入電流とは

電子機器に電源を投入した瞬間定常電流よりも大きな電流が流れる現象やそれ自体を表す電流

突入電流は電流が瞬時に増大して、時間経過とともに定常状態(通常の運用)に戻る過度減少にひとつ。
突入電流の最大値は数倍から数十倍もの大電流にまで達するの非常に危険

主な影響

  • 過電流保護装置(OCR)が設置されている事業所の場合、突入電流を過負荷や短絡と誤認する可能性がある。
    結果、不必要な遮断を行い、事業所なの停電につながる
  • 突入電流に電圧降下が生じ、他の機器に悪影響を及ぼす可能性がある。

特に注意が必要な機器

  • 進相コンデンサ…20~70倍
  • 変圧器…3~15倍
  • 誘導電動機…5~8倍

進相コンデンサの突入電流大きさ

コンデンサ回路閉路時コンデンサのには投入時の電圧瞬時値に見合うだけの電荷(Q=CV)が瞬時に供給されなければならず、コンデンサに大きな突入電流が流れる。

突入電流の大きさは簡易的に以下の式によって求められる。

Im ≒ Ip ×(1+√S/Q) [A]

Im =突入電流[A]
Ip =コンデンサの定常電流の波高値[A]

S:短絡容量[kVA]
Q:コンデンサ容量[kVar]

式からわかることとして
短絡容量Sが大きいほど、コンデンサ容量が小さいほど突入電流が大きくなる

充電中の他のコンデンサがある場合の、突入電流は、コンデンサ投入時に充電中コンデンサからの回り込み電流が加わるため、突入電流がさらに大きくなる。

突入電流による影響

  • 開閉器の接点の異常消耗
  • 電力ヒューズの劣化、溶断
  • コンデンサの損傷
  • CT2次回路に異常電圧が発生
  • 突入電流による計器や継電器の損傷

防止対策

直列リアクトルの設置

直列リアクトルの挿入により、突入電流を定常電流の5~6倍程度の抑制が可能となる。

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