目次
定期点検の主な種類と頻度

| 点検種別 | 頻度 | 内容の概要 | 停電の有無 |
| 月次点検 | 毎月(または隔月) | 外観点検、異音・異臭の確認、漏電測定 | なし(活線状態) |
| 年次点検 | 1年に1回 | 内部清掃、機器の動作試験、絶縁抵抗測定 | あり(原則停電) |
| 精密点検 | 3〜10年ごと | 機器内部の細かな劣化診断や部品交換 | あり(長時間停電) |
具体的な点検内容

月次点検(日常の健康診断)
設備を止めることなく、外部から異常がないかを確認する。
- 外観確認: 錆、破損、鳥獣の侵入痕がないか。
- 計測: 電圧・電流値が正常範囲内か。
- 温度確認: 接続部が異常発熱していないか(サーモグラフィ等を使用)。
- 漏電確認: 漏洩電流(Io or Ior)を測定し、絶縁不良の予兆を掴む。
年次点検(精密検査)
電気を遮断し、普段触れない内部まで徹底的に調べる。
- 清掃: ほこりや湿気によるトラッキング現象(火災の原因)を防ぐため、内部を清掃する。
- 絶縁抵抗測定: メガー(絶縁抵抗計)を使用し、電路の漏れにくさを数値化する。
- 接地抵抗測定: 万が一の故障時に電流を安全に地面へ逃がせるか確認する。
- 保護継電器試験: 事故が起きた際、遮断機が正しく作動するか擬似信号を送ってテストする。
なぜ点検が必要なのか?(リスク管理)

以下のリスクを回避するために法定点検が定められている。
波及事故の防止
自分の所の故障が原因で、電力会社の電線を遮断させ
地域の信号機や他社ビルを停電させること。
被害状況によっては、損害賠償に発展するケースもある。
電気火災・感電の防止
絶縁不良による火災や、漏電による人身事故を防ぐ。
設備の寿命延命
早期発見により、高額な設備更新コストを抑えることが可能。
定期点検(停電年時点検)の作業前準備

定期点検は,一般に複数の人員で実施されるため
点検に際し,作業員の人身災害防止には特に気を付ける必要がある。
万が一の事故にならないように,事前の準備が必要。
(1)作業の総括者を定める
2名以上の人員で組として作業を行う場合は、作業総括者を定め
作業員は作業総括者の指示に従って作業を進めること。
(2)作業者の安全確保
作業総括者は、あらかじめ作業の目的、方法、手順などについて作業員と打ち合わせ
特に安全上注意すべき点を徹底する。(下記フロチャート参照)
特に事故は予定外の作業や行動から起こりやすいため。
点検作業フロー表


(3) 作業能力の把握
作業総括者は作業者の体力、技能、その日の作業者の心身状態などを把握して
事前の準備を進める。
参考資料
絵とき 電気設備の保守と試験(改定2版)より一部引用

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