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直撃雷・誘導雷・逆流雷の違いまとめ

目次

雷が落ちると起きる現象

雷について  

雷は、大気中で大量の正負の電荷分離が起こり、放電する現象です。放電する際に発生する音が雷鳴で、光が電光です。雲と地上の間で発生する放電を対地放電(落雷)といい、雲の中や雲と雲の間などで発生する放電を雲放電といいます。

雷を発生させる電荷の分離は、雲の中で「あられ」と氷晶(小さい氷のつぶ)の衝突により起こると考えられています。湿った空気が激しく上昇して上空の低い温度の層に達すると「あられ」や氷晶が多量に発生し、雷雲となります。このため、雷は上空高くまで発達した積乱雲で発生し、雷雲の背丈は夏は7km以上、冬は4km以上となります。

https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/toppuu/thunder1-0.html
気象庁HP 雷とは?より引用

落雷により雷雲と地表の間に大電流が流れる。結果大きな過電圧が流れる。

大きな過電圧=サージ電圧

サージ電圧の種類

サージ電圧は以下の3種類

直撃雷によるもの

直撃雷=電気設備や建築物に直接落雷すること

直撃雷の電流波高値は10~300kAの範囲が多い(まれに500kA以上)
直撃雷のエネルギーはとても大きいためサージ電圧も大きくなる。

通常、高圧の電気設備の絶縁では直撃雷によるフラッシオーバーは避けられない

直撃雷を受けると小さい雷であっても絶縁破壊してしまう。

被害1:雷撃点が金属の場合、の条件(雷電流の大きさと雷撃点の金属部材の材質、厚さ、太さなど)によって   は、その金属部材が溶融欠損する危険がある。     
被害2:雷撃点が非金属の場合は、アーク放電による発熱で雷撃点周辺の空気や水分が爆発的に膨張するので部材がコンクリートや石材の場合は破損し、飛散して地上に落下する危険がある。
被害3:雷撃点の周辺に可燃性の部材があると発火燃焼する場合がある。

直撃雷の発生頻度は低く、雷被害もわずかな数である。
(対策は下記の誘導雷や逆流雷を重視した方が良い)

誘導雷  

https://www.otowadenki.co.jp/countermeasure_comes
音羽電気工業株式会社 「家庭でできる雷対策」より画像引用

落雷によって発生した電磁界の急変により付近の架空線路にサージ電圧が誘導されること。
建物に引き込まれている屋外の配電線や電話線に発生した誘導雷サージは、配線を通じて建物の屋内に侵入する。

誘導雷は落雷地点からの距離や電流値によりその大きさが異なる。
ex)30kAの落雷の場合、100m離れた配電線に発生する電圧は100kV程度

被 害:屋内配線に接続されている電気通信設備機器に過電圧・過電流による破損焼損の被害 を与える危険がある。

逆流雷  

雷電流が接地から逆流してくることで、発生するサージ電圧のこと
建物や大地などへ落雷した場合、大地インピーダンスによって落雷地点の大地の電位が上昇する結果、遠方との間に電位差が発生するので、その近辺の地中に埋設され建物に引込まれている接地線、電力線、金属製給水管などから引込導体(電源線、通信線など)を経由して雷電流の一部が流出してくる。

被 害:建物内に侵入した雷サージは屋内の電気、通信設備機器に被害を発生させる原因となる

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