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高圧配電線路とは(用語説明)

高圧配電線路(こうあつはいでんせんろ)は、発電所から変電所を経て送られてきた電気を
一般家庭や小規模な工場、商店などで使用できる低圧の電気に変換するために、配電変電所から需要家の近くまで配電する電線路のこと

目次

高圧配電線路の特徴

高い電圧

低圧配電線路よりも高い電圧で電気が流れているため、感電の危険性が高くなる。
そのため、一般の人が容易に触れることのないように、電柱の高い位置に設置されている。

三相3線式

日本の高圧配電線路の多くは、三相3線式という配線方式を採用している。
動力(モーターなど)を使用する工場やビルなどに効率的に電力を供給するのに適している。

中性点非接地方式

一般的に、高圧配電線路は中性点を接地しない方式(非接地方式)が採用されている。
地絡事故が発生した場合でも、直ちに停電しないようにするため
(保護継電器により検出し、一定時間後に遮断する)

絶縁電線

高圧配電線には、絶縁体で覆われた絶縁電線が使用される。
以前は裸線も使用されていたが、安全性の向上やカラスなどによる短絡事故防止のため、
絶縁電線が主流となっている。

柱上設備

電柱には、高圧配電線の他に、電圧を下げるための柱上変圧器、事故時に回路を保護する高圧カットアウトや開閉器などが設置されている。

地中化

都市部など景観や安全性の観点から、高圧配電線を地中に埋設する地中化が進められている。

種類(供給方式による分類)

高圧配電線路の供給方式には、主に以下のようなものがある。

樹枝状(放射状)配電方式

配電変電所から枝のように配電線が伸びていく、比較的単純な構成の方式です。建設コストが安く、需要増加に比較的容易に対応できるが、一つの線路で事故が発生すると、その先の需要家が停電する可能性がある。

環状(ループ)配電方式

配電線が環状に接続されており、通常は途中の開閉器を開放して運用するが、いずれかの区間で事故が発生した場合、開閉器を切り替えることで別のルートから電力を供給できるため、信頼性が高い方式。
主に都市部などで採用されている。

関連設備

  • 配電変電所: 送電線から送られてきた高い電圧を、高圧配電に適した電圧(主に6.6kV)まで下げる変電所。
  • 柱上変圧器: 高圧配電線から分岐し、需要家が使用できる低圧(100V/200V)に電圧を下げる変圧器。
  • 高圧カットアウト: 柱上変圧器の一次側に設置され、過電流などの異常時にヒューズが溶断し、変圧器を保護する役割を持つ。
  • 柱上開閉器: 配電線の切り替えや事故時の区間分離などに使用される開閉器。
  • がいし: 電線と電柱などの支持物との間を絶縁するために使用される部品。
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