目次
設置者への問診
保安業務従事者は点検時に、日ごろから電気機器を使用している従業員や設置者に、建物内の電気設備に異常がなかったかの問診を行う。
例)使用している電気設備から、異音・異臭がする
以前、使用できないコンセントがあった。
保安業務事業者は問診により得た情報を月次点検に活用する。
電気機器の故障の可能性が考えられる場合、設置者の許可を取り調査し、場合に応じて臨時点検の計画を立てる。
機器の増設が行われた場合、竣工検査と同様の点検を実施し、施工不良がないかの確認を行う。
SC(高圧進相コンデンサ)について
高圧進相コンデンサは、自家用電気設備において遅れ無効電流を補償(吸収)して、力率を改善する目的で設置する。
SC(高圧進相コンデンサ)の外観点検
保守のポイント
●高圧進相コンデンサ回路の保護
はく電極進相コンデンサ(NH)と蒸着電極コンデンサ(SH)の違い
高圧進相コンデンサの役割 高圧進相コンデンサの主な役割は、力率を改善すること 力率とは、交流回路において発生する無効電流の割合を示します。需要家内で使用される…
●開閉器の設置
高圧コンデンサに開閉器を設置する場合は、高圧交流負荷開閉器を使用する。
コンデンサのバンク容量が50kVA以下の場合は、高圧カットアウトを使用できる。
(高圧カットアウトの使用には電力ヒューズの使用が必要)
●コンデンサの内部以上診断
高圧進相コンデンサの異常として考えられる原因の多くは内部極板間の絶縁破壊であり、これにより静電容量に異常が生じる。静電容量が異常に変化したか、変化していないかを調べることが内部以上判定の判断材料となる。さらに、静電容量に異常がある場合、極間の絶縁耐力試験を行って異常の有無を判定する。
測定方法には、容量計で直接判定する方法と、低電圧印加時の充電電流の測定から静電容量を算出する方法がある。
コンデンサケースの膨れ目安
10.6~53.2kVar:10mm以内
79.8~106kVar:15mm以内
160~319kVar:20mm以内
426~532kVar:25mm以内
上記よりも膨れが大きい場合は内部故障が疑われるため、直ちに運転の停止と、設置者へ早急な更新を推奨すること。
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