不足電圧継電器とは
電圧が設定値以下に低下した場合に動作する継電器のこと。
停電や負荷の短絡等に伴う電圧低下保護などに用いられ、ダブルスローを用いた非常用予備発電機の常用→発電機の切り替え信号にもよく用いられる。
MUV-A1V-Rの特徴と定格使用まとめ
●正常時には、RUN表示LEDが点灯。(下図①参照)
●テストボタンにより、強制動作が可能。(下図②参照)
●基本的に制御電圧はVT2次電圧より導出しているため、特別な電源は不要。(例外あり)
●出力接点(b接点)は、不足電圧の間、継続して閉路している
MUV-A1V-Rの構造と内部結線図
構造
内部結線図
最小動作電圧試験と動作時間測定試験の方法について
結線方法は以下の通りに行う。
事前準備
電源スイッチONにして、電源ランプが点灯することを確認
試験切り替えスイッチを「VR」に変更
電圧切り替えスイッチを150Vに切り替え
VR試験切り替えスイッチを「試験」に切り替え
試験電圧調整ツマミ「計測部」と電圧調整ツマミ「電源部」が0の位置にあることを確認し、
試験スイッチ「ON」スイッチを押せる状態にしておく
最小動作電圧・復帰動作電圧試験
試験電圧調整ツマミを調整して整電圧をあげて、その後電圧を上げ下げすることで、試験電圧を確認する。
(時限ダイヤルを最小にしておくとすぐにターゲットが出るので試験時間を短縮できる)
動作時限特性試験
●VR試験切り替えスイッチを「試験」に切り替えていることを確認し、試験電圧を調節
(トリップの切り替えスイッチは電圧)
●VR試験切り替えスイッチを「基準」に切り替えて110Vに調整
●カウンタをONにして、トリップの切り替えスイッチを接点に切り替える
●VR試験切り替えスイッチを「基準」→「試験」に切り替えるとカウンタが走り出し
継電器が動作すると、動作信号を検出しカウンタと電圧出力が停止する。
良否判定基準
不足電圧継電器の働きをOFFにする方法
メリット
出力接点bがVCBの引き外しコイルの回路に挟まっている可能性があるので、VCBが投入できない場合がある。
→以下の方法を行えば、VCBを投入できる場合があり、機器一括の高圧メガ測定が簡易になる。
①27のP1.P2を活かす
デメリット:試験後に、離線したP1,P2の線を戻し忘れる可能性があるので注意
②27の出力接点の配線(b1.c1)を離線 することで、引き外しコイルによるトリップを防ぐ
デメリット:試験後に、離線したb1,c2の線を戻し忘れる可能性があるので注意
③受電時にUVRの整定用スイッチのレンジを「LOCK」にする。
ロック機能についての注意
整定の「LOCK」とは、その要素をロックして動作させないためのもの
出力接点としてb接点を使用しているため、制御電源が確立しているとき(約50V以上入力)は、b接点は開(リレー不動作)、制御電源が確立していないときは、整定を「LOCK」としても接点は閉(リレー動作)となる。
参考文献
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://dl.mitsubishielectric.co.jp/dl/fa/members/document/manual/pror/jep0-il1292/muv-a1_r2.pdf
MELPRO-A(A1)シリーズ MUV-A1V形 不足電圧継電器 取り扱い説明書
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