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接地抵抗とはどのような抵抗なのか

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接地についての概略

接地は、電気設備や電子機器などを大地(地球)と電気的に接続すること。
これにより、以下のような目的が達成される。

主な目的として感電防止機器保護ノイズ対策電位の安定化などがある。

接地抵抗とはどのような抵抗なのか

上記図のようには、電気機器で漏電が発生し、電流が接地を介して大地に流れ込んでいるところを示している。
電流は、接地線→接地極→土壌という順番で流れ出ている。
そのため、電流の流れる経路をたどると、接地抵抗は以下の4つの抵抗からなることがわかる。

①接地線の抵抗と②接地極自体の抵抗

①と②は、「導体」と呼ばれる電気抵抗が非常に小さいものでつくられている。
そのため、電気抵抗値は、ほとんど無視することができる
※高周波領域では無視できない場合もある

③接地極と大地との接触抵抗

③の抵抗は、「接地極(金属)」と土壌との間の「接触抵抗を示す。
(下記図参照)
接地極は、滑らかな表面を持つ金属からなっている。
一方、一般的な土はさまざまな大きさや形状を持つ粒子の集まりでできている。
よって、この形の異なる2つの物質の接点には隙間が発生する。
この隙間が多いと、密着度合いが悪くなり、接触抵抗が大きくなる。
逆に、この隙間が少なく、密着度合いがよければ、接触抵抗は無視できるくらい小さな値となる。
したがって、接地極の埋設作業時に隙間ができないように注意することで、
接触抵抗を無視できるくらい小さなものとすることができる。

しかし、実際の接地極の埋設作業ではこの点を注視しておらず、
接触抵抗によってさまざまな問題を発生させているケースが見受けられる。

④大地の持っている抵抗

「大地(土壌)の持つ電気抵抗」で、その抵抗値は①や②に比べて大きい値を示す。
したがって、接地抵抗のほとんどはこの「大地(土壌)の持つ電気抵抗」に依存しており
接地抵抗の大部分は、この大地の持つ電気抵抗からなっている。

参考資料

新電気2023年5月号
接地Q&Aより一部引用

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