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接地工事における機器接地と系統接地の違いまとめ

目次

接地についての概略

接地は、電気設備や電子機器などを大地(地球)と電気的に接続すること。
これにより、以下のような目的が達成されます。

主な目的として感電防止機器保護ノイズ対策電位の安定化などがある。

機器接地と系統接地の違いまとめ

機器接地と系統接地は、電気設備の安全を確保する上で重要な役割を果たすが
その目的と接地する対象が異なる。

機器接地

  • 目的は主に感電防止
    電気機器の金属製外箱やフレームなどに施し、万が一、内部で漏電が発生した場合に、電流が大地を通って安全に流れるようにする。これにより、人体に危険な電圧がかかるのを防ぐ。
  • 接地対象: 電気機器の金属製外箱、金属製の台座、制御盤の筐体など、普段人が触れる可能性のある部分。
  • 種類: 電気設備の種別や電圧に応じて、A種接地工事、C種接地工事、D種接地工事などがある
       (日本の電気設備技術基準に基づく)。これらは、接地抵抗値の基準などが異なる。
  • 特徴: 漏電遮断器(ELB)と組み合わせて使用されることが多く、漏電を検知すると
       回路を自動的に遮断し、より安全性を高める。

系統接地

  • 目的: 主に電力系統の安定化地絡保護。電力会社の変電所や配電線などにおいて
       電路の中性点や特定の点を接地することで、以下のような効果がある。
    • 電位の安定化: 電路の電位を安定させ、異常電圧の発生を抑制する。
    • 地絡保護: 地絡(電線が地面に触れるなどの事故)が発生した際に、地絡電流を検出しやすくし
           保護継電器による迅速な事故除去を可能にする。
  • 接地対象: 電力系統の中性点、変圧器の特定の端子など、電力供給システムの一部。
  • 種類: 日本の電気設備技術基準では、低圧電路の中性点接地としてB種接地工事が定められている。
  • 特徴: 一般の利用者が直接触れる部分ではなく、電力供給システム全体の安全と安定に関わる重要な接地。

まとめ

機器接地=「人」を守るための接地

系統接地=「電力システム全体」を守るための接地

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