「起電力(きでんりょく、Electromotive Force / EMF)」は
電気回路において「電流を流そうとする源となる力」のこと。
物理学的な分類としては「力(ニュートン)」ではなく
「エネルギー(電位差・電圧)」の一種として扱われる。
目次
起電力についての概略

起電力とは、電池や発電機などが
電荷にエネルギーを与えて電位の低い所から高い所へ汲み上げる能力を指す。
起電力をポンプにたとえた場合

- 水流(電流)
水が流れること。 - 水位差(電圧)
水の高さの差。 - ポンプ(起電力)
下にある水をエネルギーを使って上に汲み上げる装置。
回路の中で電位が下がってしまった電荷を
再び高い電位に押し戻して「回路を循環させるための源」が起電力となる。
※単位は電圧と同じ V(ボルト)
起電力が発生する主な仕組み

起電力はさまざまなエネルギーを電気エネルギーに変換することで生まれる。
- 化学電池(乾電池・蓄電池)
化学反応のエネルギーを利用。 - 電磁誘導(発電機)
磁界の変化を利用。
コイルの中で磁石を動かすと発生する。 - 光起電力効果(太陽電池)
光エネルギーを利用。 - 熱電効果(熱電対)
温度差を利用。
「起電力」と「電圧(端子電圧)」の違い

電池のラベルに「1.5V」と書いてあっても
実際に回路をつないで測ると1.5Vより低くなることがある。
これは内部抵抗があるため。
内部抵抗の考え方
電池の内部にも、わずかに電流を妨げる抵抗(内部抵抗 r)が存在する。
電流 Iが流れると、電池の中で電圧降下(Ir)が発生する。
- 起電力 (E)
電池そのものが持つ本来の能力。 - 端子電圧 (V)
実際に電池の外側で測れる電圧。
関係式は以下のようになる。
V = E – Ir
起電力のまとめ
| 項目 | 内容 |
| 定義 | 電流を流し続けるために、電荷を低い電位から高い電位へ汲み上げる能力。 |
| 単位 | V(ボルト) |
| 役割 | 回路にエネルギーを供給する「源」。 |
| 注意点 | 内部抵抗があるため、「起電力」と「実際に測れる電圧」は必ずしも一致しない。 |

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