高圧引込線(6.6kVなどの高圧電力を受電設備へ引き込む線)において
ケーブルハンガーは電線をメッセンジャーワイヤ(吊り線)に固定し
保持するための非常に重要な役割を担っている。
目次
ケーブルハンガーの役割

高圧ケーブルは自重が重く、そのままでは断線や垂れ下がりのリスクがあるため
あらかじめ張っておいたメッセンジャーワイヤに
ケーブルハンガーを使ってケーブルを吊り下げる。
役割
- 荷重の分散: ケーブル自体の重さをメッセンジャーワイヤに預ける。
- 伸縮への対応: 気温変化によるケーブルの伸縮を逃がし、ストレスを軽減する。
- 安全確保: 強風や振動によるケーブルの揺れを抑え、外傷を防ぐ。
主な種類と材質
| 種類 | 特徴 | 主な材質 |
| スパイラルハンガー | 螺旋状のハンガー。連続的に保持できるため安定性が高い。 | 被覆鋼線、SUS、樹脂製 |
| 金物式ハンガー | 一定間隔で個別に固定するタイプ。太いケーブルに向く。 | 溶融亜鉛メッキ鋼板、ステンレス |
| 樹脂製ハンガー | 軽量で作業性が良く、絶縁性にも優れる。 | ナイロン、ポリプロピレン |
施工時の重要ポイント

●ちょう架用線は、引張強さが 5.93kN 以上のもの又は
断面積 22m㎡の亜鉛メッキ鉄より線を使用すること。
●ちょう架用線に使用する金属体には、D種接地工事を施すこと。
●ちょう架用線は、積雪など特殊条件を考慮し、想定荷重に耐えること。
なお、その安全率は 2.5 以上とする。
●ケーブルちょう架の終端接続は、耐久性のあるひもによって巻き止めること。
●径間途中では、ケーブルの接続を行わないこと。
●ケーブルを屈曲させる場合は、曲げ半径を単心のケーブルでは外径の 10 倍
3 心のケーブルでは 8 倍以上とすること。
●ケーブルは、ちょう架用線の引留箇所で、熱収縮と機械的振動ひずみに備えて
ケーブルにゆとり(オフセット)を設けること。
●架空引込線の高さ及び離隔距離は、下記表によること。

上表 高圧ケーブルの高さ及び離隔距離
最近のトレンド:樹脂化と省力化

以前は金属製が主流でだったが
最近では耐候性ナイロンなどの高機能樹脂製ハンガーが多く使われている。
特徴
- 錆びない: 塩害地域でも長持ちする。
- ワンタッチ施工: ボルト締めが不要なクリップタイプが増えており、高所作業の時間を短縮できる。
- ケーブルに優しい: 金属に比べてエッジが柔らかいため、被覆を傷つけにくい。
参考資料
高圧受電設備規程(JEAC 8011)より一部引用

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