高圧ケーブルは、電力会社との財産責任分界点から、キュービクルまでを結ぶためのケーブル(電線)
高圧ケーブルについての要約
高圧ケーブルとは、主に高圧用のCVケーブルのこと。
キュービクルから、1号柱やキャビネットへの配線には、高圧用のCVケーブルを使用する。
主な使用場所
電力用のケーブルとして広く普及しており、太陽光発電所、商業施設、工場や病院などのさまざまな規模の施設で使用されている。
高圧ケーブルの更新推奨時期
- 屋外 15年~20年程度※
- 屋内 20年~30年程度(水と接触しない状態)
※あくまでも更新目安であり、使用環境に応じて更新推奨時期は変動する。
(水にあたる・あたらない状況下で大きく変動)
高圧ケーブルの状態を確認する手段として、絶縁抵抗値の測定から判断するのが一般的である。
高圧ケーブルのメリット・デメリット
●長期間の停電
高圧ケーブルは交換に数日程度かかる場合が一般的であり、ケーブル事故発生後は、ケーブル交換工事が完了するまで電気は使えない。
●波及事故
電力会社との責任分界点にはPAS・UGSといった開閉器が設置されており、通常はケーブル絶縁破壊が起きればこれらの開閉器が動作して、電力会社との接続を切り離す。
しかし、これらの開閉器が故障しており切り離しに失敗した場合は、電力会社の配電線まで停電事故が波及して「波及事故」となる。
●火災
ケーブル絶縁破壊が起きると、事故点に電流が流れ込み過熱する。通常は発火する前にPAS・UGSが作動して電流が遮断されるが、電流遮断前に発火してしまうと火災に進展する可能性がある。
高圧ケーブルの種類
CVケーブルには多くの種類がある。
600V以下を低圧ケーブル
3300~6600Vを高圧ケーブル
11000V以上は特別高圧ケーブル
に分類されている
CVケーブルを
2本より合わせたのがCVDケーブル
3本より合わせたのがCVTケーブル(高圧受電設備で最も使用頻度が高い)
4本より合わせたのがCVQケーブル
となる。
E-EケーブルとE-Tケーブルの違い
外部半導電層がテープ式なのか押出式なのかによって分別されている
両者の比較表
https ://webplus.happy-denki.co.jp/useful/ee-et/
ウェブプラス「高圧CVケーブルのE-Eタイプとは??」より画像引用
E-T タイプは使用実績が多数あり、更新推奨年を超えている需要場所ではこちらが使われていることが多い
E-E タイプは E-T タイプに比べて耐水トリー性が優れており、特にケーブルが水に浸かる状況(埋設式の場合)で使用される場合に推奨される。
「水トリ―現象」が懸念される現場ではE-Eケーブルの使用が推奨される。
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