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非常用発電設備(非常用予備発電機)の構造のまとめ

目次

非常用発電設備について

非常用発電設備の構造(要約)

一般的な非常用発電設備の構成は
①原動機
②発電機
③制御装置
④冷却装置
⑤燃料タンク
に大別される。

①原動機(エンジン)

非常用発電設備の動力源となる設備。
主にディーゼルエンジンが用いられることが多い。
一部ではガスタービンエンジンが用いられている需要家も存在する

ディーゼルエンジン

ディーゼル燃料(軽油・重油)を燃焼させることで動力を発生させることで
動力を発生させるレシプロエンジン(往復運動機関)を指す。

メリット
・大型化に適している。
・低速回転域での発生トルクが大きい
・燃料の取扱いが容易

ガスタービンエンジン

燃料を燃焼させて、発生したガスの圧力をもとにタービンを高速回転させることで動力を発生するエンジンを指す。

メリット
●高出力であり省スペースに優れている。
●振動が少ない
●冷却水が不要(空冷、油冷の場合)

デメリット
●燃料消費量が多い
●高コスト(精密な構造かつ耐熱性の高い材料で製造する必要がある。)

②発電機

エンジンの出力を受けて電力(電気エネルギー)に変換させる装置。
非常用予発電機には同期発電機が用いられ、現在の発電設備の多くで、回転界磁形発電機が採用されている。

回転界磁形 

界磁コイルを回転させることにより発電する方式

メリット
●電機子が固定されているため、冷却・絶縁が行いやすい
●界磁コイルは直流で励磁され、三相交流の場合もブラシとスリップリングが2個ずつで済む
 (低コスト)

新電気 2024年 11月号 「非常用発電設備点検」より画像引用

③制御装置

停電発生時に自動で非常用発電設備を始動・送電を行い、復電時にも自動的に停止させる基本的動作を行う装置。

計測機器や操作スイッチ、状態表示などの機能も含まれる。

④冷却装置

エンジンの冷却水や潤滑油を冷却するための装置。
(オーバーヒート防止のため)

例)ラジエータや冷却塔など

⑤燃料タンク

エンジンを運転する燃料を貯めておくタンク

防災用のみの非常用発電設備の場合

50~100L程度のタンク(1~2時間の運転が継続できる量)の使用が一般的

保安用or防災兼用の非常用発電設備の場合

大容量燃料タンク(1000L以上)を備えることがある。

長時間以上継続して運転する場合、地中に大型の地下タンク(10000L以上)を設ける場合がある。

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