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電気機器によって意味が異なる定格電流についての備忘録②(変圧器の場合)

目次

許容電流の概略

導電材料には、導電率の極めて高い銅であっても抵抗があるので
電流が流れるとジュール熱が発生し、温度が上昇する。

このため、流せる電流には限界がある。
電気機器では、電流を多く流すほど出力を大きくすることができるが、これにも限界がある。

電線や電気機器などを使用するためには、どのくらいまで電流を流せるのか目安となる電流値が必要で
この目安となる電流値として定められているのが、定格電流許容電流となる。

定格の主な分類

電気機器の定格は、その機器がどのような時間的なパターンで使用されるかを前提にして
主に以下の3つに分類される。

連続定格

  • 特徴: 指定された条件で、連続して(休みなく)使用することを前提とした定格。
  • 主な適用: 通常の多くの電気機器は、この連続定格を前提に設計されている。

短時間定格

  • 特徴: あらかじめ決められた短い時間だけ使用することを前提とした定格。

反復定格(断続定格)

  • 特徴: 使用と停止を周期的に繰り返す、断続的な使用方法を前提とした定格。
  • 主な適用: クレーンや電車などの電動機(モーター)のように
    動かしたり止めたりを頻繁に繰り返す機器に使用される。

変圧器の場合の定格電流

各JISの定義

JEC-2200(変圧器)において
定格とは、「変圧器に保証された使用限度をいう」と定められている。
また、同じ規格で定格電流とは
その巻線の定格容量を定格電圧と該当する相係数で除した線路電流実効値をいう」と定められている。
※相係数とは単相の場合は1、三相の場合は√3となる。

JIS C 4304(配電用6kV油入変圧器)で
定格とは、「この規格の変圧器の動作を定義する数値で、製造業者の保証および試験の基本となるもの」と定めている。
また、同じ規格で定格電流とは
定格容量を、定格電圧および該当する相係数で除した線路電流であり実効値で表す」と定められている。
※相係数はJEC-2200(変圧器)と同じく、単相の場合は1、三相の場合は√3となる。

変圧器の定格電流具体例

上記の規格から、変圧器の定格電流は定格出力で変圧器を運転したときの流出電流を表していることがわかる。
上記図に、定格電流の銘板への記載例を示す。
定格電流は238 Aとなっている。

高圧受変電設備に使用される6kV級の中型変圧器例

図:変圧器の効率曲線

上図のようにその最高効率点は、全負荷(定格容量)の30〜50%程度になっていいる。
このため、定格電流を長時間流すような使用方法(全負荷運転)は経済的ではないため
圧器の計画・設計時には、全日効率が最高となるような使用方法を検討する必要がある。

参考資料

新電気2023年2月号「現場のギモン?解決塾田沼 和夫第31回 定格電流と許容電流」より一部引用

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