目次
a接点(常開接点)についての概略

まず「a接点」について、これはnormally open (NO)とも呼ばれ
通常の状態(何も操作していない状態)では回路が開いており
接点が閉じることによって電流が流れる(ONになる)タイプの接点のこと。
イメージ)プッシュボタンを押している間だけ電気が流れるようなイメージ。

無電圧a接点(ドライ接点、Dry Contact)について

無電圧a接点の特徴
- 接点が閉じた際に、その接点自体には電圧がかかっておらず
「ドライ接点(Dry Contact)」、「乾接点」とも呼ばれる。
信号を伝える側(出力側)に電源を持たず、信号を受け取る側(入力側)が電源を用意する必要がある。
純粋に「スイッチ」としての役割を果たし、ON/OFFの状態を相手に伝えるだけのもの。
無電圧a接点の具体例
- リレーの接点
リレーのコイルが励磁されても、その接点自体には電圧がないため、外部から電圧を供給して使用する。 - スイッ
一般的なON/OFFスイッチも、そのスイッチ自体が電圧を発生させるわけではない。

無電圧a接点の用途
異なる電圧レベルや電源系統を持つ機器間で信号をやり取りする場合に用いられる。
相手側の機器が信号を「検知」するための単なる導通情報として利用される。
例)火災報知器が作動したことを制御盤に伝える際に、火災報知器から無電圧a接点が出力され
制御盤側でその接点の閉状態を検知して警報を鳴らす、といった使われ方など。
有電圧a接点(ウェット接点、Wet Contact)について

有電圧a接点の特徴
接点が閉じた際に、その接点自体に電圧がかかっており
「ウェット接点(Wet Contact)」、「電圧接点」とも呼ばれる。
信号を伝える側(出力側)が電源を持っており、相手側(入力側)に電圧を印加する。
有電圧a接点の具体例
- AC100Vの電源を直接ON/OFFするようなスイッチやリレーの接点。
有電圧a接点の用途
機器から直接電源を供給して別の機器を動作させたり、信号を受け取る側の回路に直接電圧を
印加して動作させる場合に使用される。
例)ある機器の出力が「ONになったらランプを点灯させる」という場合
その機器の有電圧a接点からランプに直接電源を供給することでランプが点灯する。
表によるまとめ

どちらのタイプの接点を使うかは、信号をやり取りする機器同士の仕様によって決まり
特に、異なるメーカーの機器を接続する場合は、相手側の機器が「無電圧接点」を求めているのか、
有電圧接点」を求めているのかを明確に確認することが非常に重要となる。
間違った種類の接点を出力すると、機器の故障や誤動作の原因となる可能性がある。

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