MENU

CEケーブルについての基礎知識まとめ

高圧ケーブルにおけるCEケーブルとは
主に環境配慮型の電力ケーブルを指す。
正式には「架橋ポリエチレン絶縁耐燃性ポリエチレンシース電力ケーブル」と呼ばれ
高圧用途では6600Vクラスのものが一般的。

「CE」は、Cross-linked polyethylene insulated Eco-friendly sheath(架橋ポリエチレン絶縁、環境配慮型シース)の頭文字から来ていることが多い(メーカーによって製品記号は異なる場合がある)。

目次

CEケーブルの主な特徴

CEケーブルは、従来のCVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)のシース(外皮)を
ビニル(PVC)から耐燃性ポリエチレンに変更したエコ仕様のケーブル。

環境への配慮

  • ハロゲンフリー(脱ハロゲン): 燃焼時にハロゲンガス(塩化水素ガスなど)を発生しない。
    従来のビニルシース(PVC)ケーブルが火災時に有害なガスを発生するのに対し
    CEケーブルは煙の発生も少ない
  • 有害物質不使用
    鉛やカドミウムなどの重金属類を含んでいない。
  • ダイオキシン抑制
    燃焼時にダイオキシン類などの有害物質の発生を抑制する。

電気的・機械的性能

  • 絶縁体
    CVケーブルと同じく架橋ポリエチレンを使用しており
    優れた電気特性と耐熱性を持つ。
  • 導体許容温度
    一般的に90℃と高く、これにより許容電流を大きくとることができる。
    (CVケーブルと同等)
  • 難燃性
    シースに耐燃性ポリエチレンを使用しているため
    火災の際に自己消火性を持つなど、JIS規格に基づいた高い難燃性(燃え広がりにくさ)を有している。

CVケーブルとの違いと施工性

CEケーブルは、CVケーブルのエコバージョンという位置づけとなっている。

  • シースの材質
    • CVケーブル: ビニル(ポリ塩化ビニル)シース
    • CEケーブル: 耐燃性ポリエチレンシース
  • 施工性
    耐燃性ポリエチレンは、従来のビニルシースに比べて硬い傾向があるため
    曲げ作業や加工性が若干劣るとされることがあるが
    近年では可とう性(柔軟性)を向上させた製品も開発されている。

主な用途

主に高圧(6600V)の電力回路に使用され
特に公共施設環境配慮が求められる現場で採用されることが多くなっている。

  • ビル、工場、商業施設などの受変電設備
  • 鉄道やトンネルなどの防災対策が必要な場所

「EM」の記号が付くEM-CEケーブル
JISに規定された環境配慮型電線・ケーブルの通称であり
CEケーブルがこのEM規格に準拠していることが多い。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次