目次
無効電力の概略

無効電力(Reactive Power)とは
「電気を送る際に電源と機器の間を行ったり来たりするだけで、実際には消費されない電力」のことを示す。
モーターを回すための磁界を作ったり、送電網の電圧を調整したりするために欠かせない役割を果たしている。
電動機における無効電力の役割

左:無負荷電動機 右:等価回路
上左図のように、無負荷の電動機に電圧をかけて回転させると電流は流れるが
負荷がないのでエネルギーに変換されない。
このときの電流は電動機の回転に必要な回転界磁を発生させるための界磁電流 I0 で
界磁回路(リアクトル)に流れる。

左図:負荷ありの電動機 右図:等価回路
上左図のように電動機と給気ファン(負荷)の間にVベルトを掛けて電圧をかけて回転させると
給気ファンも一緒に回転してダクトを通して送風する。
負荷電流I が負荷回路に流れてエネルギーに変換される。
界磁電流 I0 も界磁回路に流れる。
このときの負荷回路の電力を有効電力、界磁回路の電力を無効電力という。
無効電力と電動機の関係のまとめ
電動機(モーター)において無効電力は「回転するための磁界(磁石の力)を作る」役割を担っている。
- 界磁電流(無効電力分):モーターを回すための「磁場」を作る。
- 負荷電流(有効電力分):実際にファンを回すなどの「仕事」をする。
変圧器における無効電力の役割

上図のように、変圧器の一次側コイル(リアクトル)に
交流電圧を加えると励磁電流 I0 が流れる。
一次側コイルに励磁電流が流れると、アンペア右ねじの法則により鉄心に交番磁界φ が発生する。
この交番磁界が二次側コイルを貫くと、電磁誘導により二次側コイルに起電力 E2 が発生する。
→無効電力は鉄心に交番磁界を発生させて二次側コイルに起電力を発生させる役割をもつ。
参考資料
新電気2020年5月号「電気のクエスチョン??(102)無効電力の「遅れ・進み」と「消費・供給」より引用

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