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漏電遮断器(ELCB)の動作原理のまとめ

目次

漏電遮断器(ELCB)とは

電路に地絡が生じた場合、その地絡電流を検出して電路を遮断したり警報を発したりする装置

主な目的としては感電防止が挙げられるが、漏電による火災防止にも適用される。

電流動作形漏電遮断器

主に地絡保護を目的として用いられる。

原理として、地悪電流を漏電遮断器内の零相変流器(ZCT)によって検出し、自動遮断させる漏電遮断器のこと。

漏電遮断器(ELCB)の動作原理

https://jeea.or.jp/course/contents/08105
日本電気技術者協会 漏電遮断器の構造、動作原理、性能、保護協調、保守点検についてより画像引用

上図より通常使用状態の往路電流(I)と復路電流(Ie)が逆方向であるため電流値は同じとなり、ZCTは動作しない。

漏電遮断器の負荷側で漏電(地絡)が発生すると、地絡電流分だけ往路電流と復路電流に差が生じ、ZCTの二次コイルに誘起電圧(Vg)が発生し、引き外しコイルによって漏電遮断器が動作する。(下図参照)

ELCBテストボタンについての備忘録

漏電遮断器には日常点検用にテストボタンが取り付けられている。
ボタンを押すことで、ZCTに疑似電圧を発生させて動作確認が可能となる。
→意図的な電流の不平衡状態を作り出している。

漏電遮断器の通常時と動作時の比較

通常時

上記図のように、ZCT は電圧側電路に流れる電流 IL​ と接地側電路に流れる電流 IG​ を監視しており
これらの電流の大きさが異なると遮断器を動作させる。
電気機器の絶縁が正常であれば、IL​=IG​ なので漏電遮断器は動作しない。

動作時

上記図 のように漏電が発生すると、漏えい電流 Ig​ が
電気機器→D種接地→大地→B種接地→接地側電路の経路に流れる。
そのときIL​>IG​ となるので漏電遮断器が動作する

参考資料

新電気 2019年8月号 特集THE 接地 より一部引用

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