分電盤のニュートラルスイッチとは

配線用遮断器(ブレーカー)と連携して、ニュートラル(中性線)を切り離すためのスイッチのこと。
一般的に、日本の住宅などで使われる単相3線式の配電方式において
電気工事や点検を行う際の安全性を確保するために設けられている。
ニュートラルを切る必要があるのか?

日本の一般家庭の多くは「単相3線式」という方式で電気が来ている。
これは3本の電線(赤・白・黒など)で200Vと100Vを使い分ける仕組みとなっている。
- 活線(L1、L2): 電圧がかかっている線(例:100Vまたは200V)。
- ニュートラル(N): 地面と同じ電位(大地電位)で、通常は電圧がかからない線。
通常のブレーカー(配線用遮断器や漏電遮断器)は
活線のみを遮断する仕様が一般的だが
分電盤の点検や工事を行う際、活線が切られていても
ニュートラル線は電線路につながったままになっている。
ニュートラルスイッチは、活線が遮断された後、ニュートラル線も確実に切り離すことで
作業中の感電や短絡のリスクをゼロにする役割がある。
ニュートラルスイッチの役割

このスイッチは、電気工事士が点検や工事を行う際
安全のために「中性線(ニュートラル線)」を切り離すために使用される。
- 通常の状態: 常に「ON(入)」になっている。
- 使うタイミング: 漏電の調査や絶縁抵抗の測定(メガー測定)など
プロが点検を行う時だけ「OFF(切)」にする。
動作と取り扱い上の注意

分電盤のニュートラルスイッチは
普段は「入」の状態にしておき、点検時や工事時のみ「切」にすることが
義務付けられている。
操作手順(点検・工事時)
安全に電源を切断するためには
必ず以下の手順を守る必要がある。
- 分電盤内の全てのブレーカー(分岐ブレーカー、主幹ブレーカー)を「切」にする。
- 最後にニュートラルスイッチを「切」にする。
復旧手順(通電時)
通電を再開する際も
安全を確保するため以下の手順を守ること。
- ニュートラルスイッチを「入」にする。
- 主幹ブレーカーを「入」にする。
- 分岐ブレーカーを順番に「入」にする。
●ニュートラルスイッチは、点検時以外は絶対に操作してはいけない。
●必ずブレーカーを先に切ってから操作し、先にニュートラルスイッチを入れてからブレーカーを入れるという手順を守る必要がある。手順を誤ると、電圧の不均衡や機器の故障を引き起こす危険性がある。
[具体例]
ニュートラルスイッチだけが切れていて
ブレーカーが入っている状態(中性線だけが切れた状態)になると
コンセントに本来の100Vではなく、バランスが崩れて最大200V近い電圧がかかってしまうことがある。
これにより、テレビ、パソコン、冷蔵庫などが耐圧オーバーで故障する。
ニュートラルスイッチが設置されている場所

単相3線式の分電盤において
ニュートラルスイッチは主幹ブレーカー(一番大きなブレーカー)の近く
または分電盤の一番上部や下部の端子部分に内蔵または独立して設置されていることが多い。

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