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変圧器の接地方式のまとめ(A種接地・B種接地の敷設目的)

目次

変圧器についての概略

変圧器(へんあつき、Transformer)は、交流電力の電圧を、周波数を変えることなく変換する静止誘導機器。
電力系統において、発電所から需要家までの送電・配電、あるいは工場やビル内の電気機器への給電において
電圧を適切に変換するために不可欠な装置

変圧器の接地について(A種接地・B接地)

変圧器の接地は、接地する場所により下図のように通常の状態においては
充電されていない部分の接地(充電部に施す接地以外の接地)
→電技解釈で定めるA種接地
電路に施す接地(充電部の接地)
→電技解釈で定めるB種接地とに分けられる。
前者の目的は感電事故防止、後者は「電路絶縁の原則」に反する例外規定で高低圧が混触したとき
低圧電路に高電圧が侵入してくることを防ぐ役割を持つ。

変圧器の二次巻線の接地について

変圧器—次電圧が高圧で、二次電圧を低圧に降圧して使用する場合は
変圧器の二次巻線、すなわち低圧電路で変圧器の内部故障または電線の断線等の事故が発生したとき
高圧との混触を起こし高圧の電流が進入して危険になることがある。

このため電技解釈第24条に、この保護の方法としてB種接地工事を施すべきことが定められているが
変圧器の二次電圧、結線により接地の方法が異なりまとめると下記表のようになる。

二次電圧が520V以上の場合には対地電圧が300Vを超過するため一端接地は禁止されている。

混触防止板付変圧器について

変圧器は、鉄心の外側に、二次巻線、一次巻線が巻かれ
この一次巻線と二次巻線の間は十分な絶縁が施されて製作される。

混触防止板付変圧器は、万一、この絶縁が損傷しても問題ないように
一次巻線と二次巻線の絶緑の間に挿入した良導性の金属板の混触防止板
下記図のように一次巻線と二次巻線の間の全周にわたり配置され、B種接地工事を施す。

混触防止板使用例

一次6.6kV、二次400Vの変圧器の二次側結線は、必ずY結線として
その中性点にB種接地工事を施すが、やむなく二次側結線を△巻線にすると二次電圧は300V超過の400Vとなり
接地ができないため混触防止板付変圧器を採用すること
になる。

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