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計器用変流器(CT)の概略

計器用変流器(CT)は
高電圧回路の大電流を、計測機器や保護継電器で安全に扱える小電流に変換する機器のこと。
計器用変流器の役割と仕組み

- 電流の変換(測定範囲の拡大)
大電流を正確な比率で小電流(通常5Aまたは1A)に変換し、汎用の計測機器での測定を可能にする。
これにより、大電流に対応する特殊な機器を用意する必要がなくなる。 - 絶縁
高電圧回路と計測機器を電気的に絶縁することで、作業員の感電防止や機器の損傷を防ぎ、安全性を確保する。 - 機器の標準化
出力電流を5Aや1Aに統一することで、接続する計測機器や保護継電器を標準化でき
経済的かつ効率的な運用が可能になる。
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変流器(CT)を受電中に解放してはいけない理由

受電設備の高圧単線結線図
絵とき電気設備の保守と点検より画像引用
通常の機器は短絡すると非常に大きな短絡電流が流れてしまい危険であるが
変流器は異なる。
変流器は開放すると、一次側の電流によって生じた磁束により鉄心が磁気飽和を起こして
鉄心内部の急激な磁束変化により二次側の巻線に高電圧が発生する。
これにより、二次巻線の絶縁が破壊され焼損するので、大変危険な状態となる。
そのため変流器の二次側は必ず短絡されていなければならない。

新電気 2024年3月号 キュービクル解体新書 より一部引用

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